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チャンス・ザ・ラッパー、レディー・ガガ、ニーヨらも「反R.ケリー」派に

#MuteRKelly T-Shirt

若い女性たちを“洗脳”し、支配下に置いて共同生活を送る「セックス・カルト」報道をきっかけに厳しい批判にさらされている「R&B界の帝王」R.ケリー(R. Kelly)。年始に放送された告発ドキュメンタリー番組をきっかけにR.ケリーを非難する運動はさらに活発化し、中立状態にあったアーティストたちも動きを見せている。

20年以上に渡って絶えずヒットを飛ばし続け、アルバム・セールスは累計5000万枚以上を誇る「R&B界の帝王」R.ケリーだが、2002年には児童ポルノ所持の疑いで起訴されるなどその素行は度々ゴシップ欄を賑わせてきた。この件については2008年に証拠不十分で不起訴処分となったが、2017年、今度は「セックス・カルト」騒動が巻き起こる。

これは、R.ケリーが若い女性たちを“洗脳”し、“カルト”的な監禁をしている、と女性たちの親たちが告発した記事がBuzzFeedに掲載されたことで大きな波紋を呼んだ。記事では、シカゴとアトランタ郊外の家で6人の女性がR.ケリーと共同生活を送っていること、食事、服装の内容から入浴、睡眠のタイミング、果ては性行為についても細かな“ルール”が設けられており、女性たちは従わなければならないこと、携帯電話やSNSの使用を制限されているほか、R.ケリー以外の男性との交流が禁じられるなど、衝撃的な“洗脳”生活が伝えられた。州が定める性的同意年齢は満たしてはいるものの、50歳(当時)のR.ケリーが囲っているとされる女性たちには18歳や19歳もいるとも報じられた。

R.ケリー側は事実ではないと断固否定する構えだが、昨年3月には英BBC放送がR.ケリーと交際していたという女性にインタビューしたドキュメンタリー『R. Kelly: Sex, Girls and Videotapes』を放送。14歳から交際していたという女性は、「性的ペット」のように扱われ、女性たちと暮らす家を「セックス・ダンジョン」と形容するなど衝撃的な告白が為された。これをきっかけに、R.ケリーに対するボイコット運動 #MuteRKelly が活発化し始め、スター歌手のジョン・レジェンド(John Legend)から、『グローリー/明日への行進』や『A Wrinkle In Time』などの監督エイヴァ・デュヴァーネイ、『それでも夜は明ける』や『ブラックパンサー』などの女優ルピタ・ニョンゴ、『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』や『フェンス』などの女優ヴィオラ・デイヴィス、『Ray/レイ』や『ファンタスティック・フォー』などの女優ケリー・ワシントンといった著名人たちも続々と#MuteRKellyのハッシュタグと共に支持を表明。またApple MusicやSpotifyといった大手音楽ストリーミング・サービスが公式プレイリストからR.ケリーの楽曲を除外したほか、ラジオ番組などもR.ケリーの楽曲を放送しないなど業界全体の「反R.ケリー」の動きにより、音楽フェスへの出演やコンサートも中止になるなど追い込まれている。

そして今年1月3日から5日にかけて、今度は米Lifetimeが、R.ケリーによる女性への虐待の実態に迫る全6回のドキュメンタリー『Surviving R. Kelly』を放送。R.ケリーを見出した音楽教師や、元パーソナルアシスタント、さらにはR.ケリーの元妻や、R.ケリーと交際していたとする女性たちなどの証言を元に、R.ケリーが未成熟なローティーンやミドルティーンの10代女性たちを好んでいたという話や、いかにR.ケリーが女性たちを“手中”に収め、コントロールしていくかなどが語られ、かつて交際していた故アリーヤとの結婚騒動についても触れられている。番組では、「セックス・ダンジョン」に囚われていた女性の救出も映し出され、視聴者に大きなインパクトを与えた。

他にも番組では、以前から#MuteRKellyを支持していたジョン・レジェンドだけでなく、グラミー受賞ラッパーのチャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)もインタビューに応じ、「R.ケリーと曲を作ったことは間違いだった」とコラボレーションについて後悔している旨を語った。また、R.ケリーのバックアップで1998年に『Sparkle』でデビューした女性R&Bシンガーのスパークル(Sparkle)などもインタビューに応じた。スパークルとR.ケリーの問題については、2002年にR.ケリーが起訴された際に問題となった「セックステープ」でR.ケリーと関係を持っていた、当時およそ14歳と報じられた女性がスパークルの姪だった(番組では姪が12歳の時にR.ケリーに紹介した、とされている)、という関連もある。

この番組をきっかけに、同業のミュージシャンたちの反応も変化してきている。人気R&Bシンガーのニーヨ(Ne-Yo)は、Instagramなどに「#MuteRKelly」の写真をアップロードすると共に、「弁解の余地はない。音楽は重要だ、確かに。でも、子供たちを、小さな女の子たちを守ること以上に重要なものではない。以上」と、R.ケリーを断罪。他にもタンク(Tank)、ブラック(6LACK)といった男性R&Bシンガーたちを始めとした多くのアーティストたち、さらにジェイダ・ピンケット・スミスなどの著名人たちも次々と『Surviving R. Kelly』放送後に、R.ケリーは擁護されるべきではないと立場を明らかにした。

またレディー・ガガ(Lady Gaga)は少し遅れて10日に声明を発表。性的虐待に遭った全ての人たちの味方でいるとして、2013年に発表されたR.ケリーとの共演曲“Do What U Want (With My Body)”を音楽ストリーミング・サービスから削除した。レディー・ガガは当初、この騒動に対してしばし沈黙を守っていたが、『Surviving R. Kelly』の監督を務めたドリーム・ハンプトンがTV番組に出演した中で、取材協力を断られた有名人たちを実名で挙げ、ガガの名前も挙がっていたこともあり、自分の立場を明らかにしようとしたと見られる。ドリーム・ハンプトンは他に、ジェイ・Z、エリカ・バドゥ、セリーヌ・ディオンらに声をかけたものの断られたことを明かし、勧んで協力に応じたジョン・レジェンドを「ヒーロー」だと称賛している。

番組の影響はさらに拡大している。番組報道後にジョージア州の警察が改めて捜査に乗り出す動きがあると一部で報じられているほか、所属レーベルのRCA Recordsは、R.ケリーとの契約がまだアルバム2枚分残っているものの、新曲や新作リリースはしない方針になっているとも一部で報じられている。RCAに対し、解雇を求める署名運動もあり、RCA側がR.ケリーのサポートをしないのであれば、契約終了になる可能性も高い。R.ケリーは、昨年7月に19分に及ぶ反論ソング“I Admit”、今月にはシカゴ・ステッパーズ調の“Born To My Music”という新曲をsoundcloudを通して発表しているが、発売はされていない。

なお『Surviving R. Kelly』は高視聴率を記録した一方、音楽ストリーミング・サービスにおいてR.ケリーの楽曲再生回数が急増するという思わぬ反響も生じている。ニールセンのレポートによると、アメリカにおけるR.ケリー楽曲のストリーミング再生回数は、放送前日の1月2日はおよそ190万回だったのに対し、放送最終日の1月5日にはおよそ430万回と倍以上(116%増)に伸びたという。

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I lot of artists, song writers, producers, record execs, etc are very confused as to how to respond to what they’ve seen and heard. We’ve all been inspired by this man. We’ve all been witnesses to his musical genius. We have shaped and molded talent we sign after his musical image. We’ve invested so much of ourselves into this man that it’s hard for us to let go. I no longer have that issue. I whole heartedly apologize for not coming to this realization sooner. I CANOT separate the music from the monster! My 3 black daughters won’t let me. What hurts even more are the facilitators around him. His team, his record company, the promoters, the radio stations! There has to be a line drawn. Enough has to be enough at some point. Who are we saying is worth protecting if we let this continue? I choose the lives of these young black girls! I’m sick to my stomach! Let me also say this! There are more men guilty of these crimes! Lets make sure none of them slip through the cracks every again! You are no king because kings don’t treat queens like this! #RnBMoney #TheGeneral

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