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XXLの「期待の新人」企画、今年はカイル、カマイヤ、メイドイントキオらが選出

XXL 2017 Freshman Class

米ヒップホップ誌XXLが毎年6月に発表している恒例企画「XXL Freshmen Class」の2017年版が発表され、「ネクスト・ジェネレーション」として期待される若手として、今年4月に“iSpy”が全米チャート最高4位、米ラップ・チャート1位のヒットとなったカイル(KYLE)ら10名が選出された。

毎年、これからの躍進が期待される10名のラッパーを選出する「XXL Freshmen Class」は、毎回そのラインナップについてさまざまな議論が巻き起こることも含めてシーンを盛り上げている企画。2014年にはR&Bシンガーであるオーガスト・アルシーナ(August Alsina)が選出されたことでも議論を呼んだが、近年は、はっきりと単語の発音をしない「mumble rap」(マンブル・ラップ、もごもごラップ)とも称されるスタイルが流行中で、歌うように節をつけるボーカルが多く、ラップと歌の境界が曖昧な曲が多い。今年は特にそうした今のラップ・シーンを表したような顔ぶれが目立つ。

西海岸を拠点に活動している24歳のカイルは、80s~90s色のある懐かしさも漂うポップなサウンドに、ドレイク(Drake)などを思わせる歌ごころのあるラップを乗せたその作風で人気を呼んでおり、特に今春、昨年のフレッシュマンのひとりであり、またマンブル・ラップの代表的なアーティストのひとりであるリル・ヤティ(Lil Yachty)との“iSpy”のヒットで知名度を上げた。同曲はフレッシュマン選出の発表の直前に、やはり昨年のフレッシュマンに選ばれたコーダック・ブラック(Kodak Black)参加バージョンも発表されている。

すでにヒットを出している組では、今年1月にメジャー・デビュー・シングル“Caroline”が全米チャート最高11位となったアミーネ(Aminé)も選出された。ポートランド出身の23歳ラッパー/シンガー/プロデューサーである彼は、ポートランド州立大学在学中の2015年に、ケイトラナダ(KAYTRANADA)らとコラボレーションしたミックステープ『Call Brio』を発表、各メディアで取り上げられたことで100万回以上の再生回数を記録し、Republic Recordsとのメジャー契約を獲得。昨年リリースされた“Caroline”は、ミュージックビデオや、Spotifyなどのストリーミングを中心にじわじわと火が点き、ヒットを記録した。最近は、ミッシー・エリオット(Missy Elliott)らを迎えた“REDMERCEDES”のリミックス、またケラーニ(Kehlani)参加の新曲“Heebiejeebies”を発表しており、デビュー・アルバムも待たれるところ。

また、今まさにチャート上昇中なのが、エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)らエイサップ・モブ(A$AP Mob)の新メンバーとなったプレイボーイ・カーティ(Playboi Carti)だ。アトランタ出身の20歳である彼は、2014年に“Broke Boi”という曲が話題になり、そして昨年9月、エイサップ・モブの新メンバーとなったと同時に、Interscope Recordsとのメジャー契約を手にしたことで話題に。今年4月に、エイサップ・ロッキーが抱えるAWGEとInterscopeからミックステープ『Playboi Carti』を発表したばかりだが、ここからシングルカットされた“Magnolia”は全米チャートで先週49位と初めてトップ50入り、そして今週40位と上昇中。ソフトバンク傘下の米通信会社 Sprintが33%の株式を取得した、ジェイ・Z(JAY Z)によるストリーミング・サービス「TIDAL」の新コマーシャルにも起用されており、フレッシュマン選出の話題性と共にさらなるランクアップも期待できそうだ。

アトランタからは、10代の頃には横須賀に住み、東京の高校に通いながら6年間を日本で過ごしたという経緯を持つメイドイントキオ(MadeinTYO)も選出。25歳ラッパー/プロデューサーの彼は、日本でも話題になっているタクシー配車サービス/アプリ「Uber」をテーマに扱った“Uber Everywhere”という曲が大きな反響を呼び、昨年2月にメジャー・レーベルのWarner Bros. Recordsと契約。“Uber Everywhere”のミュージック・ビデオの総再生回数は現在までで5000万回を超えている。なおメイド・イン・トキオは、このフレッシュマン選出の報に合わせて、新曲“Picture Me Rollin’”も発表している。

また、アトランタ出身ながら現在は西海岸を拠点とするメキシコ系アメリカ人ラッパー、キャップ・G(Kap G)は、今年4月にクリス・ブラウン(Chris Brown)やファレル(Pharrell)らも参加した最新ミックステープ『SupaJefe』を発表したことも話題の22歳だ。

キャップ・Gと同じくAtlantic Recordsに所属するPnB・ロック(PnB Rock)は、他の顔ぶれとは違ってR&Bシンガーとしての色も濃い、フィラデルフィア発の25歳。フェティ・ワップ(Fetty Wap)とのコラボレーションで知られる彼は、今年1月にウィズ・カリファ(Wiz Khalifa)やタイ・ダラー・サイン(Ty Dolla $ign)ら参加のデビュー・アルバム『GTTM: Goin Thru The Motions』(⇒ 全曲フル試聴可)を発表しているほか、大ヒット映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のサウンドトラック(⇒ 全曲フル試聴可)にも2曲でフィーチャーされている。フレッシュマン選出を記念してか、デバージ(DeBarge)“I Like It”をサンプリングした“Feelins”と、トロピカルな空気を放つ“Time”の新曲2曲をこのタイミングで発表している。

同様に『ワイルド・スピード ICE BREAK』サウンドトラックに参加していたエイ・ブギー・ウィット・ダ・フディ(A Boogie Wit Da Hoodie)も、PnB・ロックと同じくAtlantic所属の21歳。ブロンクス出身のブギーは、コーダック・ブラックとの“Drowning”が先日、全米チャートで最高41位まで上昇したばかりだ。

今回フレッシュマンに選ばれた10名の中で、唯一の女性アーティストとなるのがカマイヤ(Kamaiyah)。オークランド出身の22歳の彼女は、YGの“Why Ya Hatin’”にドレイクと共にゲストとして招かれたことで注目を集めた。これと前後して昨年3月にリリースしたデビュー・ミックステープ『A Good Night In The Ghetto』は、ComplexやPitchforkの年間ベスト50に選出されたほか、米Rolling Stone誌による「2016年のベスト・ラップ・アルバム」で17位、英Guardian紙が選ぶ2016年のミックステープ・ベスト15にも選ばれるなど高く評価されている。

ヒューストンのアグリー・ガッド(Ugly God)は、Warner Music Group傘下のディストリビューターであるADA (Alternative Distribution Alliance)のもとで再始動しているAsylum Recordsと契約し、昨年“Water”が話題になった20歳で、この“Water”も収録するミックステープ『The Booty Tape』をまもなくリリース予定だ。

そのアグリー・ガッド『The Booty Tape』にも参加しているエクスエクスエクステンタシオン(XXXTentacion)は、今回の10名の中で最年少となる19歳。ヘヴィメタルにもインスパイアされたそのスタイルから「パンク・ラッパー」とも呼ばれている。昨年発表した“Look At Me”は、彼が、今年3月にリリースされたドレイク『More Life』収録の“KMT”について「“Look At Me”での自分のフロウがドレイクに盗まれた」と主張したこともあって話題となり、今年4月に全米チャート最高34位まで上昇したことでも知られる。彼については投票で決まる「10th Spot」での選出となる。

A Boogie Wit Da Hoodie
Aminé
Kamaiyah
Kap G
KYLE
MadeinTYO
Playboi Carti
PnB Rock
Ugly God
XXXTentacion (10th Spot selection)