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ユニバーサル、35億で合意したプリンス音源の販売ライセンス契約をキャンセルへ

Prince

メジャー・レーベルにおいても世界最大手となるUniversal Music Groupは今年2月、プリンス(Prince)の音源を発売できるライセンス契約を締結したことを発表したが、契約金3100万ドル(およそ35億円)とも報じられるこの契約の取り消しを求めていることが明らかになった。

これはミネソタ州カーバー郡裁判所に提出された文書から明らかになったもの。プリンス・エステートの管理を任されているコメリカ銀行の代表によって書かれたこの文書では、Universal Music Group(以下UMG)とプリンス・エステート、プリンスのレーベルであるNPG Recordsとのライセンス契約を取り持った人物がUMGに対し詐欺的な誤認誘導を図ったと主張されており、UMGはライセンス契約の取り消しと、契約金の返還を求めているという。

UMGは今年2月、プリンスの遺産を扱うエステートと、NPGと合意を得、今後複数年にわたって、プリンスが1996年以降にNPGから発表したアルバム25作を独占的に扱いことができるライセンス契約を結んだと発表した。加えてこの発表では、2018年から、1979年から1995年のあいだにプリンスがリリースした「とある有名なアルバム群」のアメリカにおける販売権もUMGが取得することになると説明されており、この「アルバム群」は、『1999』や『Purple Rain』といったWarner Bros. Recordsから発売されたプリンスの代表作を意味している。

Warner Bros.側が保有する音源をUMGが扱えるようになるというこの発表に疑問の声が上がっていたが、UMGが主張している「誤認誘導」はまさにこの部分にあるようだ。というのも、Warner Bros.が保有するカタログの権利は、早くても2021年まで失効しないと報じられており、プリンスがWarner Bros.期に発表した作品を2018年から他のレーベルが扱うのは無理なのではないかと指摘されているためだ。

UMGにこのライセンス契約を取り持ったのは、当時、エステートでエンターテイメント部門のアドバイザーを務めていたL・ロンデル・マクミリアンとチャールズ・コッペルマンのふたり。このエンターテイメント部門アドバイザーの任は今年4月、レディー・ガガをスターダムに導いた敏腕マネージャーだったことで知られ、現在はSpotifyでエグゼクティヴを務めているトロイ・カーターが新たに就任し、マクミリアンとコッペルマンは退任している。

UMGは、当時アドバイザーだったL・ロンデル・マクミリアンが、Warner Bros.側が保有する音源を2018年から扱えるようになると誤認させる説明をしたと主張しているようだ。また裁判所に提出された文書には、3100万ドルの契約金のうち310万ドル(およそ3.5億円)が交渉の成功報酬としてマクミリアンとコッペルマンに渡ったと綴られているという。一方でマクミリアンは、UMGとの交渉中に虚偽の説明などはしていないと反論する声明を米Billboard誌に発表している。一部報道では、今月中にUMGの申し立てについての査問が行われる予定とのこと。

なおプリンス関連では、プリンスが生前から企画していた『Purple Rain』のデラックス・エディション『Purple Rain Deluxe』が、Warner Bros.から6月23日に全世界発売される。世界で2200万枚以上を売り上げたとされる1984年の名作『Purple Rain』の全曲リマスターに加え、当時の未発表音源/レア・バージョンなどから成るディスク2『From The Vault & Previously Unreleased』の2枚組エディションと、これに1985年3月30日にニューヨークで行われたプリンス&ザ・レヴォリューションのライブ映像を収めたDVDを加えたエクスパンデッド・エディションの2種の発売が予定されている。