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アカデミー賞で作品賞を受賞、『ムーンライト』の日本公開は4月28日に [update]

Moonlight

今年1月に発表された第74回ゴールデングローブ賞で作品賞(ドラマ部門)に輝くなど高い評価を受けている映画『ムーンライト』が、先日授賞式が開催された第89回アカデミー賞で見事、作品賞を受賞。日本での公開日も4月28日(金・祝前日)からと決まった。

[3/3 update: アカデミー賞3冠の反響により、3月31日(金)の緊急公開と拡大上映が決定した。] 

『ムーンライト』は、麻薬戦争に揺れるマイアミの貧しい地域を舞台に、ひとりの黒人男性が様々な逆境の中で成長していく姿を、幼少期、少年期、青年期の3つの時代構成で描く人間ドラマ。タレル・アルヴィン・マクレイニーの『In Moonlight Black Boys Look Blue』を原作としており、自身が同性愛者であることに気づいた主人公が、母親の育児放棄、薬物依存という苦境を乗り越えて自分の居場所とアイデンティティを探す物語は、多様性の受容や、いじめ、虐待、薬物中毒、貧困と犯罪といった社会的問題に光を当て、今のアメリカを象徴するような作品だとして高く評価されているほか、コントラストが強調された独特の色彩に仕立てられた映像美でも注目されている。

主人公のシャロンを3つの時代それぞれに別の役者が演じているほか、母親ポーラ役に『マンデラ 自由への長い道』や『007』シリーズのナオミ・ハリス、近所に住む薬物の売人ホアン役に『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『Marvel ルーク・ケイジ』のマハーシャラ・アリが出演。ホアンの恋人役には、これが女優として本格的な映画出演作となる歌手のジャネル・モネイ(Janelle Monáe)がキャスティングされている。

同作は、アフリカン・アメリカン映画批評家協会賞で作品賞、監督賞などを総なめにし、トップ10フィルム部門で第1位にされるなど今年最高の映画とされたほか、第74回ゴールデングローブ賞では作品賞(ドラマ部門)、監督賞など6部門でノミネートを受けて見事、作品賞を受賞。今回の第89回アカデミー賞でも8部門にノミネートを受け、脚色賞助演男優賞(マハーシャラ・アリ)、そして最重要部門である作品賞に輝いた。作品賞の発表時には、最有力候補とされた『ラ・ラ・ランド』が誤って発表され、授賞スピーチ中に訂正が入り、『ムーンライト』が受賞したということが明らかになるという騒動もあった。

ジャネル・モネイは、『ムーンライト』のオスカー3冠について、「キャスト全員がブラックの作品で史上初の作品賞」、「作品賞を手にした史上初のアフリカン・アメリカンの監督」、「助演男優賞に輝いた史上初のイスラム教徒」、「作品賞に輝いた史上初のLGBTQ映画」などと讃え、これらが「150万ドル(1.7億円)の(低予算の)製作費で作られた」と誇りながら、「昨夜生まれた歴史をなにものも隠すことはできない。私は誇らしく微笑むわ。これまで、自分の声など聞かれもしないと感じていたような人たちが、今朝目覚めてあなたらしくあることを誇りに思ってもらえることを願ってます」と綴った。

なお、ジャネル・モネイの別の出演作『Hidden Figures』もまた、作品賞の候補になっていた。ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)が製作に加わり、音楽もプロデュースした『Hidden Figures』は、1950年代末から60年代の宇宙開発競争において、アメリカ初の有人宇宙飛行に成功したマーキュリー計画に貢献した実在の黒人女性たちを描いたノンフィクション小説を元にした映画。第89回アカデミー賞では、作品賞、脚色賞、助演女優賞の候補となっていたが、無冠に終わっている。こちらは現時点で日本公開は未だ決まっていない。

第89回アカデミー賞の授賞式は、アニメ映画『Trolls』で声優だけでなく製作・音楽制作も務めたジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)が、同作に提供したテーマ曲“Can’t Stop The Feeling!”を歌いながら登場するというオープニングで開幕。また、監督賞、主演女優賞、主題歌賞など最多の6冠となった『ラ・ラ・ランド』に出演しているジョン・レジェンド(John Legend)が、劇中曲のメドレーを披露した。