bmr

bmr>NEWS>ジ・インターネットのシド、SZAら参加 キングダムがデビュー・アルバムを発売

NEWS

ジ・インターネットのシド、SZAら参加 キングダムがデビュー・アルバムを発売

Kingdom - Tears In The Club

ケレラ(Kelela)との“Bank Head”や、ドーン・リチャード(Dawn Richard)とのコラボレーション作『Infrared』など、フューチャリスティックなR&Bを生むLAの気鋭プロデューサー、キングダム(Kingdom)が、待望のデビュー・アルバム『Tears In The Club』を発売した。

マサチューセッツ州出身のキングダムは、ヒップホップやR&B、ハウスなどを聴いて育ち、アートを志してニューヨークのパーソンズ美術大学に進学。UKガラージやジャングルなどロンドンのクラブ・サウンドの影響も受け、次第にブルックリンでDJとして活動をし始めた。R&Bやディーヴァ・ハウスなどソウルフルな女性ボーカルを好むため、ベース・ミュージックとR&BボーカルがミックスされたUKガラージには特に強く影響を受けたという。

その後プロデューサーとして頭角を現すようになり、2010年にはFool’s Goldから“Mind Reader”でデビュー。その後LAに移ってFade to Mindというレーベルをスタートさせ、2013年、ケレラとのコラボレーション曲“Bank Head”が様々なメディアでベスト・トラックだと称賛され、また“Bank Head”などプロデュース曲が収録されたケレラのミックステープ『Cut 4 Me』が、英Guardian紙による2013年の年間ベスト・アルバムで7位となり、ComplexやSpinなどの年間ベストにも選出されるなど高く評価されたことで注目を集めた。

2016年には、元ダニティ・ケイン(Danity Kane)として知られるD∆WNことドーン・リチャード(Dawn Richard)とのコラボレーションEP『Infrared』を発表し、よりR&B色の強いサウンドを披露して話題になったキングダムだが、ついにフル・アルバムとしては初となる『Tears In The Club』が完成。2月24日に発売となった。

若手ラップ・スターのケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)らを擁するLAのレーベル、TDE唯一の女性アーティストであるSZA(シザ)や、LAのR&Bバンド=ジ・インターネット(The Internet)のボーカルであるシド(Syd)といった女性R&Bシンガーに加えて、今回はナジー・ダニエルズ(Najee Daniels)、シャカー(Shacar)ら新進男性R&Bシンガーも参加。FADERのインタビューによると、数年をかけて完成したというこのアルバムは、これまでのケレラやドーンとのコラボレーションの成功を受けて、これまでよりもクラブ色を減らし、実験的なサウンドは残しながらも、エモーショナルな作品にしようと心掛けたとか。とはいえ、ベース・ミュージックやジューク/フットワーク、ジャージー・クラブといったクラブ・サウンドの影響も感じられ、トラップや、90年代後半~00年代前半のR&Bなどと融合した独自のサウンドを築いている。

『Tears In The Club』というタイトルは、クラブ・サウンドにそうしたエモーショナルな要素を持ち込む作風を表現したものであり、また昨年のフロリダ州オーランドの銃乱射事件や今年の年明けに起きたイスタンブールの銃乱射事件のように、クラブがこうした銃や暴力などの問題の現場になることが増えている現状を表したものだという。同性愛者であることを明かしているキングダムは、同様にカミングアウトしているシドとの“Nothin”について、「同性愛者のアイデンティティについての曲ではないポップ・ミュージックを、同性愛者同士が一緒に作るというアイディアがいいなと思った。この曲は、ただふたりの同性愛者が一緒に作った曲というだけ」とFADERに説明。またNew York Times紙には、こうした同性愛者同士がコラボレーションすることの重要性について、「これまではあまりこういうことを話したいと思えなかった。クローズドなアーティストだったわけじゃないけど、『自分がやっていることとセクシャリティは関係ない』と思っていて。でもフランク・オーシャン(Frank Ocean)がカミングアウトして、シドもカミングアウトして、他の人たちもそうだけど、すごいなと思ったし、それって力強い行動主義なんだって気づかれたんだ。国の端と端からやってきた異なる人種のふたりの同性愛者が一緒にコラボする。まさに今がそれをやるべき時だし、普遍的なものを作ることができるってことをみんなに示す時だと思う」と力強く語っている。

なお、『Tears In The Club』のおよそ1ヵ月前には、昨年発表されたドーンとのEP『Infrared』にリミックスを足したデラックス・エディションが発売。新たにCDやレコードといったフィジカル形態でも発売されている。

1. What Is Love (feat. SZA)
2. Each & Every Day (feat. Najee Daniels)
3. Nurtureworld
4. Breathless (feat. Shacar)
5. Tears In The Club
6. Haunted Gate
7. Nothin (feat. Syd)
8. Into the Fold
9. Timex
10. Down 4 Whatever (feat. SZA)
11. Nothin (feat. Syd) [Club Mix]