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クエストラブ絶賛、チャイルディッシュ・ガンビーノ新作の制作エピソードをプロデューサーが明かす

Childish Gambino - Awaken, My Love!

「ディアンジェロ(D’Angelo)に聞かせたくて朝4時に叩き起こした」と言及するなどクエストラブ(Questlove)が絶賛したのを始め、大きな話題となっているチャイルディッシュ・ガンビーノ(Childish Gambino)の新作『“Awaken, My Love!”』は、やはりファンカデリック(Funkadelic)などの70年代初頭のファンクやソウルを意識して生まれた作品だったようだ。

本名のドナルド・グローヴァー(Donald Glover)として俳優、コメディアン、脚本家など様々な顔を持ち、特に最近は、主演・脚本・製作総指揮・エグゼクティヴ・プロデュースを務める米ドラマ『Atlanta』が好評につき第2シーズンの製作が決定、また来年夏公開予定の『スパイダーマン:ホームカミング』や、『スターウォーズ』スピンオフ作品への出演などTV~映画での活躍が目立っていたチャイルディッシュ・ガンビーノ。元々ラッパーとして登場した彼が、フル・アルバムとしては3年ぶりの発表となった最新作『”Awaken, My Love!”』で、ラップを封印して全編を歌っただけでなく、ファンカデリックやスライ&ザ・ファミリー(Sly & The Family)などを彷彿とさせる、Pファンク~サイケデリック・ロックで貫かれた作品を発表したことは、驚きをもって迎えられた。

ザ・ルーツ(The Roots)のクエストラブは、このチャイルディッシュ・ガンビーノの新作に驚かされたことをInstagramに綴っており、ディアンジェロに聞かせようと早朝4時に電話をして彼を起こし、このアルバムについて語ったとコメント。また、「このレベルの不意打ちはいつぶりだろう」と述べ、「ブラック・ミュージックにおいて最後に受けた不意打ち」としてスライ&ザ・ファミリーの『There’s A Riot Goin’ On』を、「思わぬ出来のアルバムに衝撃を受けたのはこの作品以来」としてエイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)の『Back To Black』を挙げながら、「1972年頃のデトロイト、(ファンカデリック作品などがレコーディングされた)[United Sound Studios]に連れて行かれるとは思わなかった」などと賛辞を送っている。

こうしたクエストラブの絶賛などもあって、2016年のダークホースとして話題になっているこの『”Awaken, My Love!”』について、チャイルディッシュ・ガンビーノとは10年近くに渡ってコラボレーションしてきた盟友ラドウィグ・ゴランソン(Ludwig Göransson)が、米Billboard誌にアルバム制作について語っている。この最新作を全面プロデュースしたラドウィグ・ゴランソンは、ファンクにあまり詳しくなかったため、チャイルディッシュ・ガンビーノからファンカデリックなどのPファンク作品や、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの作品を教えてもらい、研究したという。中でも、アートワークが似ていると指摘されているファンカデリックの1971年の作品『Maggot Brain』はやはり意識したようで、“Have Some Fun”では“Can You Get To That”を、“Boogieman”では“Super Stupid”と“Hit It And Quit It”の要素を取り入れたようだ。

特にドラムの音色にはこだわったとのことで、「ドナルド(チャイルディッシュ・ガンビーノ)の自宅にドラム専用ルームを作ったんだ。僕らが欲しいまさにこの音っていうドラムが録音できるようにね。完成するのに数週間かかったよ」とコメント。またレコーディングは生演奏によるセッションで進められ、「僕とドナルド、それからミュージシャン数人と一緒に1週間ほどスタジオに籠もって色々と試してみたのがこのアルバムの始まりだ。ドナルドはどんなことを試してみたいオープンな人間だけど、コンピューターからは離れて、レコーディングの過程はライブ・パフォーマンスとその空気で埋められたよ。おかげでいろんな新しいドアを開くことができたと思う」と振り返っている。最初に誕生したのが、アルバムのオープニングを飾る“Me and Your Mama”だったとか。

またチャイルディッシュ・ガンビーノも、オーストラリアのラジオ番組に対してアルバム発売後初めてのインタビューに応じており、「“Redbone”を聞いた人は、『あいつ、ボーカルのピッチをイジってる』って思ってるだろうけど、アルバムでは一切ボーカルをいじっていない。ただちょっと違う風に歌っただけだ」と、コンピューターには頼っていない旨をコメント。また、「俺たちの間には最高の化学反応がある。俺がどういう方向へ向かおうとしても、彼は恐れずついて来てくれる」とラドウィグ・ゴランソンを讃えながらも、アルバムの制作そのものについては「正直に言うとあまり楽しくはなかった。本当に大変だったよ」と骨を折ったことを明かしている。クエストラヴのリアクションについては、「いいね、“不意打ち”。不意打ちは好きだよ。“思いもよらなかった”ってのもいいね」と気に入っている様子だ。

加えて、「これまでのアルバムは俺とラドウィグだけみたいな感じだったけど、今回はバンド。彼らが助けてくれた」と今回はやはりバンドが重要だったと述べ、ツアーにもバンドを連れて行くつもりだと話している。他にも、公式サイトで予約を受け付けている「バーチャル・リアリティ限定レコード」についても話しており、今年9月にカリフォルニア州ジョシュアツリーで行った最新作体験コンサート〈PHAROS〉をVRで体験できる内容になるようだ。「VRと一緒にプレイできるヴァイナルだよ。行けなかった人がライブ・ショウを味わえるようになるもの」と説明している。彼はMicrosoftと提携して、無料のVR体験アプリ「PHAROS Earth」をすでに配信しており、この〈PHAROS〉のショウから“Me and Your Mama”をパフォーマンスしているVR映像がこのアプリで観ることができたほか、公式YouTubeチャンネルにも先日このVR動画を公開している。