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メイヴィス・ステイプルズ、ファレルに触発された「ハッピー」な新作を発売 アロー・ブラック、ベン・ハーパーら参加 [全曲フル試聴可]

Mavis Staples - Livin' On A High Note

50年代から活躍し、ロックの殿堂入りを果たしたステイプル・シンガーズ(The Staple Singers)のリード・シンガーであり、米Rolling Stones誌が選ぶ「もっとも偉大なシンガー100人」のひとりにも選ばれた生きる伝説、メイヴィス・ステイプルズ(Mavis Staples)が、アルバムとしてはおよそ3年ぶりとなる新作『Livin’ On A High Note』をリリースした。

父ローバック“ポップス”ステイプルズ(Roebuck “Pops” Staples)によって結成され、1950年代から活動している家族グループ、ステイプル・シンガーズは、ザ・バンドやバッファロー・スプリングフィールドのカバーでゴスペルに留まらない活躍を見せ、また公民権運動の高まりと共に“Respect Yourself”などメッセージ性の高い楽曲を発表、70年代にはカーティス・メイフィールド(Curtis Mayfield)のバックアップを受けて全米チャート1位ヒット“Let’s Do It Again”を放った。1999年にはロックの殿堂入りを果たし、2005年にもグラミー賞の特別功労賞を授与されるなど、音楽史における重要なグループとしてその功績が讃えられている。

ステイプル・シンガーズでの活動の傍ら、1969年からソロ・シンガーとしても活躍し、カーティス・メイフィールドやプリンス(Prince)のプロデュースでのアルバム・リリースでも知られるメイヴィス・ステイプルズは、父ポップスが亡くなった2000年代以降も順調に作品を発表、精力的に音楽活動を続けており、2013年の第55回グラミー賞におけるザ・バンドのリヴォン・ヘルム・トリビュートでの圧巻のパフォーマンスも記憶に新しいところ。昨年は、ザ・ルーツ(The Roots)『Undun』やRJD2『More Is Than Isn’t』などへの参加でも知られるアーロン・リヴィングストン(Aaron Livingston)改めサン・リトル(Son Little)の全面プロデュースによるEP『Your Good Fortune』(→ 全曲フル試聴可)を発表していたが、アルバムとしては2013年の『One True Vine』以来およそ3年ぶりとなる新作『Livin’ On A High Note』が2月19日に発売された。

76歳のメイヴィス・ステイプルズが今回新たにプロデューサーに迎えたのは、女優ズーイー・デシャネルとのデュオ=シー&ヒム(She & Him)のメンバーとしても知られるM・ワード(M. Ward)。さらに作家陣として、アロー・ブラック(Aloe Blacc)、ボン・イヴェール(Bon Iver)のジャスティン・ヴァーノン(Justin Vernon)、チューン・ヤーズ(tUnE-yArDs)のメリル・ガルバス(Merrill Garbus)、ニーコ・ケース(Neko Case)から、ベンジャミン・ブッカー(Benjamin Booker)、ヴァレリー・ジューン(Valerie June)といった若手、さらにはベン・ハーパー(Ben Harper)、ニック・ケイヴ(Nick Cave)まで、ジャンルの枠を越えた才能が集結。アロー・ブラック色が感じられるソウルフルな“Tomorrow”や、かつてのステイプル・シンガーズを思わせるフォーキーな“Love And Trust”を始め、ソウル、ゴスペル、ロックと歌ってきたメイヴィスの力強い歌声が映える楽曲が並ぶ。

公民権運動にも深く関わってきたメイヴィス・ステイプルズだけに、近年、米社会で波紋を呼んでいる白人警官による黒人への過剰な暴力などの人種差別問題を意識したメッセージも込められている。メイヴィスは米Billboard誌に対し、「近年、私たちはとても暗いところにいるわ。たくさんの暴動があったけど……まるで60年代みたいだって思う人もいるでしょう。キング牧師が生きていればきっと、この現状にとてもがっかりするでしょうね」とコメント。アルバムの最後は、交流のあったキング牧師の説教を引用した“MLK Song”で締め括られている。

またメイヴィス・ステイプルズは、この新作を作るにあたって、2014年に世界的ヒットとなった、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)のノーザン・ソウル調のシングル“Happy”にインスピレーションを受けたという。「あの曲を聞いたとき、ワオ、元気が出るって思ったの。だからソングライターたちには、ああいう、人を笑顔にさせる曲が欲しいって伝えたわ。だって私、ずっと人を泣かせてきたんだもの」と英Guardian紙に語っている。さらに、「ソングライターたちからは、挑戦を受けた感じ。『私はまだやれるわ!』って気にさせられたの。多彩な曲があって、新鮮な気持ちになったわ。ベンジャミン・ブッカーが書いたオープニング曲みたいに、実際に『友人もいるし、愛もある。私を愛してくれる人がいる』って感じよ。今が最高潮(I’m living on a high note)。とてもありがたいことだわ。きっと私が、世界でもっともハッピーな婦人よ。ええ、確かに」とも話している。

メイヴィス・ステイプルズのニュー・アルバム『Livin’ On A High Note』は発売中。またこの新作リリースに合わせて、米HBO放送では、彼女の伝説的なキャリアを追ったドキュメンタリー『Mavis!』を米時間で2月29日に放送予定となっている。

1. Take Us Back (Benjamin Booker)
2. Love And Trust (Ben Harper)
3. If It’s A Light (The Head and the Heart)
4. Action (tUnE-yArds)
5. High Note (Valerie June)
6. Don’t Cry (M. Ward)
7. Tomorrow (Aloe Blacc/John Batiste)
8. Dedicated (Justin Vernon/M.Ward)
9. History Now (Neko Case)
10. One Love (Son Little)
11. Jesus Lay Down Beside Me (Nick Cave)
12. MLK Song (M. Ward / Martin Luther King)