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ケリー・プライス、カニエ・ウェスト新作への参加について語る

Kelly Price - Yeezy season 3

カニエ・ウェスト(Kanye West)が先日発表した、およそ3年ぶりの新作となる『The Life Of Pablo』は、豪華アーティストが集結し、中には意外な名前が並んでいることでも話題となっているが、そのうちのひとり、ケリー・プライス(Kelly Price)が参加の経緯を明かした。

ゴスペルをバックグラウンドに持ち、力強さや、包み込むような暖かさを感じさせるソウルフルな歌声で人気のケリー・プライスは、デビュー前はマライア・キャリー(Mariah Carey)のバックコーラスを務めていたことでも知られ、1998年に発表したデビュー・アルバム『Soul Of A Woman』がアメリカ国内で200万枚以上のヒットとなった女性歌手。以前はDef Jam Records傘下のDef Soulに所属していたこともあり、ラッパーとの共演例は少なからずあるが、積極的にコラボレーションするタイプではない。だがケリー・プライスは、『The Life Of Pablo』への参加だけでなく、リリース直前にカニエ・ウェストが出演したTV番組『Saturday Night Live』におけるライブ・パフォーマンスにも加わってその存在感ある歌声を聞かせており、「意外なゲスト陣」の中でも目立つ存在だ。

カニエ・ウェストは今回の新作について以前に、自ら「ゴスペル・アルバム」と評したことがあり、実際にゴスペル界のスター、カーク・フランクリン(Kirk Franklin)とのレコーディングが事前に伝えられ、『Saturday Night Live』でも共演しているが、ケリー・プライスの参加もゴスペル要素を求められてのオファーだったようだ。

米Billboard誌の取材に対し、ケリー・プライスは、フォンズワース・ベントレー(Fonzworth Bentley)が間に立ったことで参加することになったことを明かしている。本名のデレク・ワトキンス(Derek Watkins)名でオープニング曲“Ultralight Beam”のプロデュースに関わり、また『The Life Of Pablo』全体のプロダクション・コーディネートに携わったフォンズワース・ベントレーは、ケリー・プライスとも以前から友人なのだという。「共通の友人であるフォンズワース・ベントレーから電話がかかってきたの。あの曲(“Ultralight Beam”)が作られ始めたとき、カニエとザ・ドリーム(The-Dream)の声がすでに載っていたんだけど、フォンズワースが『なぁ、今LAにいるかい? 今すぐ君にスタジオに来てほしいんだ』って言われて。私が、『今アトランタよ』って答えると、『あぁ~。この曲を完成させなくちゃいけないんだ。ゴスペルっぽい感じの曲なんだけど、聴く人に神を感じてほしいんだ。だから君の“聖別のしるし”がこの曲に必要なんだよ』って説明されたの」と話し、アトランタとLAで遠隔でやり取りをして完成させたことを明かした。

カーク・フランクリンも同様の形で“Ultralight Beam”に参加することになったようで、ケリー・プライスは、フォンズワース・ベントレーによる采配であることを強調。そしてレコーディングについて、「カークは何年も前にカニエと知り合っていたみたいだけど、この曲を一緒にやることでまたつながったみたい。まるで運命づけられていたような、こうなるってあらかじめ決められていたかのような時間だったわ。私が参加したときはまだ(同じくこの曲に参加した)チャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)のラップはまだ無かったのに、パーフェクトな出来になったんだもの。『感じるままに曲を書いて』と言われて、このトラックをもらったときに感じたことを歌ったんだけど、後でチャンスが言っていることを聞いたら……ワオ、ばっちりじゃないって。彼は、私がまだ自分のパートを書く前に、あれを書いていたのよ。まるで、みんなが一緒の場所にいてあの曲を作ったと思うんじゃないかしら」と振り返っている。

また、“Ultralight Beam”のタイトルの意味について訊ねられると、「神よ。私にとってはそう。“高次の力”とか、“神聖な力”なんてみんなそれぞれの解釈をしていると思うけど、私にとっては、あらゆる光の中でもっとも眩い光、最高の権威……この世界、戦争、貧困、人生における愚かさや闇を切り裂く光なの」などと説明し、アルバムについて、「カニエは説教をしているわけでもないし、聖書の一節を説いているのでもないけれど。イエス様はたとえ話で教えて聞かせたのよ」、「カニエは自分なりのやり方でメッセージを送っているの。…ゴスペルという単語の辞書における意味の観点で言えば、このアルバムは宗教的ではないと定義できるわ。でも、(ゴスペルの由来である)good news(福音)という意味においては、はっきりとgood newsを表現できているのであれば、ゴスペルを伝えているということになるわ。つまり、私の意見では、彼はゴスペル・アルバムを作るという目的を達したと思う」と評している。

ケリー・プライスは、『The Life Of Pablo』で“Highlights”にも参加しており、『Saturday Night Live』の出演では、ヤング・サグ(Young Thug)、エイサップ・バリ(A$AP Bari)、ザ・ドリームに加えてエル・デバージ(El DeBarge)と共に“Highlights”を披露。また、カーク・フランクリン、チャンス・ザ・ラッパーと共に“Ultralight Beam”のパフォーマンスでも活躍した。

カニエ・ウェストの新作『The Life Of Pablo』は、ジェイ・Zら主導による体制で昨春から新スタートを切った定額制ストリーミング・サービスTIDAL(タイダル)でのストリーミング配信のみという形でのリリースとなっており、日本からは30秒ずつの試聴はできるものの、TIDALのサービス外となっているためフルで聴くことはできない。

なおケリー・プライスは、2014年に発表した『Sing Pray Love, Vol. 1: Sing』に続く新作を年内リリースに向けて準備中で、3月から放送予定のTVドラマ『Saints & Sinners』のサウンドトラックに提供した新曲“Everytime (Grateful)”を先日発表したばかり。ケリー・プライスは音楽だけでなく、女優として同ドラマに準レギュラーで出演もするという。またカーク・フランクリンは、今週の米ゴスペル・チャートで通算24週目の1位に輝き、自身の最長ナンバーワン記録だった“I Smile”(23週)を抜いた“Wanna Be Happy?”が先日のグラミー賞で最優秀ゴスペル・パフォーマンス(楽曲)賞に輝いている

“Highlights” with Young Thug, The-Dream, Kelly Price, El DeBarge & A$AP Bari

“Ultralight Beam” with Chance The Rapper, Kirk Franklin, The-Dream & Kelly Price