bmr

bmr>NEWS>ケンドリック・ラマー最新作がプラチナ認定となるも、TDEが全米レコード協会のルール改定を批判

NEWS

ケンドリック・ラマー最新作がプラチナ認定となるも、TDEが全米レコード協会のルール改定を批判

RIAA (Recording Industry Association of America)

全米でシングルやアルバムがどれほどヒットしたかを計り、セールスに応じてゴールド、プラチナなどの認定をしているRIAA(全米レコード協会)が、認定におけるルールを2月1日から改定。これにより、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)の最新作『To Pimp A Butterfly』などが新たにプラチナ認定(100万枚突破)を受けたが、このルール改定が議論を呼んでいる。

RIAAは2月1日より、この認定プログラムにおいて、オンデマンドによるオーディオ/ビデオのストリーミング再生数や、単曲のデジタル・ダウンロード・セールス数のデータを反映させることを発表。具体的にはストリーミングで1500回再生されるとアルバム1枚、そしてアルバム単曲が10曲ダウンロードされるとアルバム1枚と換算するという。

これにより、17作が新たにゴールド/プラチナ認定されたことが発表され、ワーレイ(Wale)の2011年作『Ambition』などが50万枚突破を意味するゴールド・アルバムに、ケンドリック・ラマー『To Pimp A Butterfly』や、ビッグ・ショーン(Big Sean)『Dark Sky Paradise』などが100万枚突破を意味するプラチナ・アルバムに、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)の『Beauty Behind The Madness』が200万枚突破を意味する「2×プラチナ・アルバム」に新たに認定された。また昨年12月に3000万枚突破を意味する「30×プラチナ・アルバム」の認定を受けたばかりとなるマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の82年作『Thriller』も、「32×プラチナ・アルバム」に引き上げられている。

RIAA会長は、今回のルール変更について、「この60年近く、レコードであれCDであれダウンロードであれ、そして今はストリーミングだが、このゴールド/プラチナ認定プログラムは、変わり続ける音楽市場における成功をはかる指標となるため、世情に合わせて順応してきた」と声明を発表。Music Business Association側は、今日のストリーミング・サービスの影響力を反映させたものとしてこの変更を支持するコメントをしているが、一方でケンドリック・ラマーが所属するTDE (Top Dawg Entertainment)のCEOはこれを批判。Twitterで、「我々は、このRIAAのたわごとを支持しない。昔ながらのルールどおり、100万枚売れてプラチナだ。その数字に到達するまでは、祝うことは控えてくれ」と綴った。

さらにTDEのCEOは、先日リアーナ(Rihanna)の最新作『ANTI』が史上最速でプラチナ認定を受けたことも批判しているようで、「プラチナのためのズルいコードはナシ」ともツイート。リアーナの『ANTI』は、1月27日にストリーミング・サービスのTIDALで先行解禁された際、およそ14時間限定で「ANTI」のコードを使うと無料でダウンロードできるようになっており、この間におよそ140万枚相当のダウンロードが成され、100万枚を突破したとされプラチナ・アルバムに認定されており、これを批判したものと思われる。リアーナは、スマートフォンや家電などで有名な韓国のSamsungをスポンサーに迎え、2500万ドル(およそ30億円)とも報じられる巨額の契約金を手にしており、このプラチナ認定においては、無料配布前に「Samsungが100万枚ぶんを購入した」と見なされたという。RIAAは、2013年にジェイ・Z(Jay Z)がSamsungと組み、100万枚をSamsungに購入させ、Samsungのスマートフォン・ユーザー限定で100万枚ぶんを無料配布するという施策を行った際にもプラチナ認定をしていた。

RIAAは、実際にどれだけ売れたかのデータを収集するニールセン・サウンドスキャンの数字を採用していないと言われている。そのため以前からゴールド/プラチナ認定プログラムは返品数などを考慮せず、実売セールスと乖離していると考えられており、レコード会社による宣伝のために使われる印象が強い。過去には、マイケル・ジャクソンの『HIStory』が「5×プラチナ・アルバム」に認定されたとソニーが発表したものの、サウンドスキャンの数字ではセールスは130万枚と大きくかけ離れていた、といったケースがある。