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R.ケリー、ジェニファー・ハドソン、ニック・キャノンらがスパイク・リー新作映画『シャイラク』サントラに集結

Chi-Raq (Original Motion Picture Soundtrack)

『ドゥ・ザ・ライト・シング』、『ジャングル・フィーバー』、『マルコムX』、『25時』などで知られる映画監督のスパイク・リーが、12月に新作『Chi-Raq』を公開するが、これに合わせてR.ケリー(R. Kelly)、ジェニファー・ハドソン(Jennifer Hudson)といったシカゴ出身のアーティストが中心となったサウンドトラックが発売される。

映画のタイトルとなっている「Chiraq」(シャイラク)とは、「Chi-Town」(シャイタウン)の別名を持つシカゴと、イラクを掛け合わせた造語で、2011年と2012年にシカゴで事件に巻き込まれ殺害された年間死者数が、イラクやアフガニスタンに派兵された米兵の同年の死亡者数を上回るという結果から、特にシカゴ南部における治安の悪化、犯罪率の高さの問題を意味する表現。シカゴのラッパー、キング・ルイ(King Louie)が『Chiraq Drillinois』と題したミックステープを発表するなどヒップホップ・コミュニティを中心に広がり始めた。シカゴ出身のカニエ・ウェスト(Kanye West)も2011年に“Murder To Excellence”の中で、「俺は殺人都市出身だ、あいつらは金のために殺人を犯す」、「イラクで314人の兵士が亡くなり、シカゴで509人が死んだ」、「15時間のあいだに41人が殺された」などシカゴ南部の現実を訴えており、特に昨年は、コモン(Common)がこの問題をコンセプトとしたアルバム『Nobody’s Smiling』を発表し、地元への貢献のために音楽フェスティバルを開催するなど、大きな動きを見せている。

スパイク・リーの新作映画『Chi-Raq』もまた、このシカゴの問題に光を当てるもの。古代ギリシャの詩人アリストパネスの喜劇で、男たちに戦争を止めさせるために女性たちが団結しセックス・ストライキを行う『女の平和』を元にしたストーリーだが、現代のシカゴ南部を舞台にしており、流れ弾に当たって我が子を失った母親が、女性たちによるグループを組み、暴力に立ち向かう姿を描く。映画のタイトルでもあるシャイラクという名前のキャラクターも登場し、銃を持つラッパーという役どころは、当初カニエ・ウェストが演じる予定だったことも話題となったが、最終的に俳優/ラッパーのニック・キャノン(Nick Cannon)が務めている。

映画は12月4日の公開予定だが、同日にRCA Recordsから映画のサウンドトラックも発売される。このサウンドトラックには、オスカー女優でもあり、この映画にも出演するジェニファー・ハドソンや、同じく12月に新作をリリース予定のR&Bの帝王R.ケリー、ティンバランド(Timbaland)がバックアップする新人女性ラッパー/シンガーのティンク(Tink)に、ワーレイ(Wale)の“Lotus Flower Bomb”やリアーナ(Rihanna)“Numb”などを手がけたRoc Nation所属のシンガー・ソングライター、サム・デュー(Sam Dew)や、ゴスペル歌手のケヴォン・カーター(Kevon Carter)、ゴスペル・アーティストとしても活躍する牧師チンク・カラー(Cinque Cullar)など、シカゴのアーティストが多く参加。

またシカゴのアーティスト以外でも、コモン『Nobody’s Smiling』にも参加していたジェネイ・アイコ(Jhené Aiko)や、シカゴのチャンス・ザ・ラッパー(Chance The Rapper)らと交流のあるエリン・アレン・ケイン(Eryn Allen Kane)を始め、主演のニック・キャノンや、キッド・インク(Kid Ink)らが参加している。すでにこのサウンドトラックからは、ジェニファー・ハドソンが歌う“I Run”、最新作最新作『Mali Is…』が今年のグラミー候補になったマリ・ミュージック(Mali Music)とジェネイ・アイコによる“Contradiction”、ニック・キャノンによる“Pray 4 My City”などが公開されている。

映画には、ニック・キャノンやジェニファー・ハドソンを始め、ジョン・キューザック、サミュエル・L・ジャクソン、ウェズリー・スナイプス、アンジェラ・バセット、ララ・アンソニーらが出演。ニック・キャノン演じるシャイラクは、映画の予告編映像でも流れる“Pray 4 My City”の中で、「あんたたちは俺がここをシカゴと呼ばないから怒ってるが、俺は“シカゴ”には住んでないんだ。俺が住んでいるのはシャイラクだ」とラップしているが、映画『Chi-Raq』に対しては、シカゴの厳しい現実を、喜劇を元にした脚本で描くべきではないといった反発が起こっているほか、シカゴ市議会からは映画タイトルを改めてほしいと要求されるなど公開前から議論を呼んでいる。こうした抗議に対し、スパイク・リー監督は、「この映画で我々が望んでいることは、人々に誠実に向き合ってもらうこと。何も起こっていないかのように振る舞い、知らぬふりをするのを止めさせ、議論を、対話を促進させることだ」と、シカゴの問題への意識を高めたいと話している。

なおこの映画は、Amazon Studiosとの製作となっており、一部映画館で公開されるほか、Amazonインスタント・ビデオでも配信される予定。日本での上映・配信については現時点では不明。

1. “Pray 4 My City” – Nick Cannon
2. “Put The Guns Down” – R. Kelly feat. Tink
3. “Contradiction” – Mali Music feat. Jhené Aiko
4. “Born In Chicago” – The Bruce Hornsby Band feat. Eryn Allen Kane & Sasha Go Hard
5. “Sit Down For This” – Mali Music
6. “Desperately” – Sam Dew
7. “Simple” – Treasure Davis feat. Kid Ink
8. “I Want To Live” – Kymm Lewis
9. “My City” – Nick Cannon
10. “WGDB” – Kevon Carter
11. “I See The Light” – Sophia Byrd
12. “All Power” – Cinque Cullar
13. “I Run” – Jennifer Hudson