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プリンスが「レーベルとの契約は奴隷制度」と語る 「若いアーティストには勧めない」

Prince - HITNRUN

1年ぶりのニュー・アルバム『HITNRUN』を、定額制ストリーミング・サービスの「TIDAL」独占でリリースすると発表したプリンス(Prince)が、レコード会社との契約について「奴隷制度のようなもの」などと発言したとして話題になっている。

プリンスは米時間で8月7日、ジェイ・Z(Jay Z)ら主導による体制でこの春から新スタートを切った定額制ストリーミング・サービスのTIDALとのパートナーシップで新作『HITNRUN』を9月7日にリリースするとアナウンス。公式声明では「一度のミーティングで、ジェイ・Z及び彼のTIDALのチームが、リアルなミュージシャンたちが出来うる限りの努力を作品に注ぎ込んでいることを理解し、讃えていることが明白に分かった。次にTIDALは、我々が芸術を作りつづけるために、拘束のない取決めを用意してくれた。我々は彼らの惜しみないサポートに非常に感謝している」などとTIDALの体制を褒めた。

この翌日、限られた関係者のみが招待された記者会見が、ミネアポリスにあるプリンスのスタジオで開催されたという。いつもどおり録音や写真撮影などもすべて禁止された会見をNPRが報じており、プリンスが音楽ビジネスについて語った発言を紹介している。それによるとプリンスは、「レコード契約がどういうものかというと……この言葉を使おう、奴隷制度のようなものだと。だから若いアーティストには……契約するな、と私は言うだろう」と話したという。TIDALとの今回の契約については自由があると主張し、「一度、自身の資産を手にしてしまえば、自分たちが必要とするものを自分たちで用意することができる。ジェイ・Zは1億ドルの自腹を切って自分のサービスを立ち上げた。自分たちのことを自分たちでやろうというアーティストはサポートするべきだ」とコメント。レコード会社や中間業者に中抜きされることなく、ストリーミング・サービスでの収益をアーティストが直接手にできるべきとの持論も話したという。

プリンスは昨年4月、古巣となるWarner Bros. Recordsと久々に再契約したことを発表し、同年9月30日に自身の『Art Official Age』、そして女性3人組バンド=サードアイガール(3rdEyeGirl)との『PlectrumElectum』の2作を同時リリース。プリンスとWarner Bros.といえば90年代、発売タイミングや制作のクリエイティブ・コントロール、マスター音源の権利などを巡って関係が悪化、自らを「レーベルの奴隷」と称し、公の場で自分の頬に「Slave」(奴隷)とペイントするなど、長期契約に反発しWarner Bros.と対立したこともあった。昨年の再契約では、Warner Bros.とジョイント・ベンチャー契約となり、プリンスがマスター音源を所有することになった過去のカタログをWarner Bros.が取り扱うことも発表されたが、その枠組みの中で昨年30周年を迎えた『Purple Rain』のデラックス記念エディションをリリースするとされていたものの、続報が途絶えている。

プリンスのニュー・アルバム『HITNRUN』を独占リリースするというTIDALは、現在世界44ヵ国で展開されているものの、日本は未だサービスインされておらず、特に日本のファンからは落胆の声が聞こえるが、ミネアポリス・スタートリビューン紙によれば、プリンスは、『HITNRUN』のフィジカル・リリースもあると話したとか。プリンスは先日、『HITNRUN』には収録されないとされる新曲“Stare”をTIDALの競合であるSpotify限定で発表しており、TIDALとのパートナーシップに縛られずに活動していく模様で、『HITNRUN』のCD盤がWarner Bros.からリリースされる可能性もありそうだ。