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プリンス、新作『HITNRUN』は9月7日に ジェイ・Z率いるTIDAL限定でのリリースへ

Prince - HITNRUN

昨年、古巣Warner Bros. Recordsと契約したことを発表し、同年9月に新作を2作同時リリースしたプリンス(Prince)が、今年9月に1年ぶりとなるニュー・アルバム『HITNRUN』をリリースすることを発表した。

今年5月には「new funk」と銘打った予告映像を一時公開し、夏にニュー・アルバムが出るのではと噂されたプリンスは、直前に公演日と開催地をアナウンスするというサプライズ形式のツアー〈Hit N Run tour〉を断続的に行っているほか、今年4月にボルティモアにて警察に逮捕された黒人男性が護送中に亡くなったことで抗議デモが起きるなどの事態を受け、この問題や昨今の社会情勢について歌った新曲“Baltimore”を5月に緊急リリース、ボルティモアでのチャリティ・コンサート〈Rally 4 Peace〉を行い、また7月にはサイケデリックな新曲“HardRockLover”がリリースされた。

先日も、プリンスと活動を共にしている女性3人組バンド=サードアイガール(3rdEyeGirl)のドラマーで、プリンスの作品をプロデュースしているジョシュア・ウェルトン(Joshua Welton)を夫に持つハンナ・フォード(Hannah Ford Welton)がプリンスの新作について言及したばかりだが、ついに正式な発表がなされた。それによると、ハンナ・フォードが明かしたとおり新作のタイトルはツアー名と同じ『HITNRUN』となる。そして9月7日のリリース日と同時に、ジェイ・Z(Jay Z)ら主導による体制でこの春から新スタートを切った定額制ストリーミング・サービス「TIDAL」独占でのリリースとなることが明らかにされた。

公式発表では、「一度のミーティングで、ジェイ・Z及び彼のTIDALのチームが、リアルなミュージシャンたちが出来うる限りの努力を作品に注ぎ込んでいることを理解し、讃えていることが明白に分かった。次にTIDALは、我々が芸術を作りつづけるために、拘束のない取決めを用意してくれた。我々は彼らの惜しみないサポートに非常に感謝している。そして最後に、技術的な観点から、今日の我々が生きているリアルタイムの世界は何もかもが昔より速く進むようになった。そのコンセプト、そして一度限りのミーティングがきっかけとなった『HITNRUN』は、リリースの準備におよそ90日かかった。自由とはどういうものだろうか、『HITNRUN』はそういったサウンドになっている」とプリンスはコメント。またジェイ・Zは、「プリンスは常に、将来を見通すビジョナリーであり、自由な思考の持ち主であり続けた人だ。我々は、『1999』や『Purple Rain』といった、あまりに多くの人間をインスパイアしてきた音楽をTIDALに迎えられて光栄に思っている。そして同時に、彼の新作『HITNRUN』のリリース元となったことに喜んでいる。プリンスとTIDALは、すべてのクリエイティブは、それをサポートし愛してくれる人たちに直接語りかけることのできる機会が用意されるべきだという同じ信念を持っている。プリンスとのこのパートナーシップは、なにより純粋な形でTIDALの哲学を表したものとなった。それは、1対1の関係性、芸術を世界に直接届けるということだ」と喜びのコメントを発表している。

プリンスは5月に行われた〈Rally 4 Peace〉のインターネット・ライブ・ストリーミング放送をTIDAL独占で行っており、7月には、SpotifyといったTIDALの競合他社ストリーミング・サービスから自身のカタログを削除するなどTIDALとの結びつきを強めていたため、新作もTIDAL独占になるのではと噂されていたが、憶測どおりの形となった。一部では、ビヨンセ(Beyonce)、マドンナ(Madonna)、カニエ・ウェスト(Kanye West)ら同様にTIDALの共同オーナーになったのではとも噂されているが、この点についてはまだ明らかになっていない。また、プリンスはつい先週、新曲“Stare”をTIDALの競合となるSpotify限定で発表したばかりだが、プリンスのTwitterアカウントによれば、同曲は新作に収録されないようだ。

ハンナ・フォードが先日語ったところによると、プリンスの新作は「スーパー・ハードコアなプリンス・ファンのためのアルバムよ。だってスーパー・ファンキーなんだもの」と評されており、実験的なサウンドも多いという。また、前作『Art Official Age』に収録されていた“This Could Be Us”の新バージョンに加え、プリンスがWarner Bros.に在籍していた1991年に発表したアルバム『Diamonds and Pearls』の頃の未発表曲で、「スーパーなスロウジャムよ。素敵なラブソング」という“1,000 Hugs and Kisses”などが収録される見込み。Spotify限定で発表された“Stare”は、プリンスの86年ヒット“Kiss”のギター・カッティングが途中で登場するといったファンを喜ばせる仕掛けも話題になった。昨年の『Art Official Age』同様に、ジョシュア・ウェルトンが新作の共同プロデューサーを務めるとのこと。

TIDALは、元々スウェーデンのAspiro社が昨年10月に北米やイギリス向けにスタートさせた定額制音楽ストリーミング・サービスで、ジェイ・Zが今年1月に自身の会社を使って買収。3月30日に再ローンチが大々的に発表され、共同オーナーとして妻ビヨンセ、マドンナ、カニエ・ウェスト、アリシア・キーズ(Alicia Keys)、リアーナ(Rihanna)、ダフト・パンク(Daft Punk)といった錚々たる面子が名を連ね、豪華な記者会見が行われたことでも話題となった。「高音質ストリーミング」を謳うなど音質の良さを優位性とするが、高音質で提供される「Hi-Fi」プランの価格の高さや、後発ということもあって、苦戦していると報じられている。共同オーナーを中心にTIDAL独占コンテンツを最大の武器としており、先日も人気ラッパーのリル・ウェイン(Lil Wayne)が共同オーナーに加わり、新作『Free Weezy Album』をTIDAL独占でリリースした。現在は世界44ヵ国で展開されているが、しかし日本は現時点でサービス・エリアに入っていない。