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ヒット連発のザ・ウィークエンド、待望の新作で「ビッグスターになる」

The Weeknd - Beauty Behind The Madness

アリアナ・グランデ(Ariana Grande)との“Love Me Harder”を皮切りにヒットを連発しているエチオピア系カナダ人シンガー、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)が待望のニュー・アルバム『Beauty Behind The Madness』を発売するまで1ヶ月を切ったが、この新作は、「ビッグスターになる」意気込みを持って制作されたようだ。

エイベル・テスフェイ(Abel Tesfaye)によるプロジェクト=ザ・ウィークエンドは、2011年に彗星のごとく出現。無料で発表したミックステープが、同じくトロント発の人気ラッパー、ドレイク(Drake)の後押しもあって一躍脚光を集め、各メディアからも「2011年のベスト作品」のひとつに挙げられるなど高い評価を受けた。その後メジャー契約を結び、2012年には無料で発表したミックステープ3作を再リマスタリングし、ボーナストラックを加えた形で3枚組のデビュー・アルバム『Trilogy』を発売。翌2013年には新作『Kiss Land』を発売している。

当初はインタビューなどのメディア露出は皆無だったにも拘わらず、ダークで時に掴みどころのないようなサウンドとハイトーンの甘い歌声でファンを確立したザ・ウィークエンドだったが、いわゆるポップ・ヒットとは縁がなかった。昨年、ゲスト参加したアリアナ・グランデの“Love Me Harder”が全米チャート最高7位のヒットを記録し、初のトップ10入りとなるクロスオーバー・ヒットを獲得。これを皮切りに、映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のサウンドトラックからセカンド・シングルとして発表された“Earned It (Fifty Shades Of Grey)”は、全米チャート最高3位まで上昇、半年近くに渡ってトップ10に君臨するロングヒットに。先日発表された2015年の米デジタル・シングル・セールスでは上半期7位(およそ196万6000DL)にランキングするなどビッグセラーとなった。さらに最新シングル“Can’t Feel My Face”は現在、2週連続で全米チャート2位をキープしており、次週には1位になる可能性も大きいと見られている。

昨年、一気にポップ・シーンに踊り出たザ・ウィークエンドだが、この路線変更は自身が望んだことだったという。新作発売を前にしたNew York Times紙での特集記事で、彼が所属するRepublic Recordsのアーバン部門のA&R長がそのことを明かしている。メジャーでのオリジナル・リリース第一弾となった2013年の『Kiss Land』のセールスがザ・ウィークエンドが期待したほどではなかったそうで、「あのアルバムが、自分で期待したほどには売れなかったことはショックだったようでした。それで、『あなたは世界で一番ビッグな人になりたいわけ?』と訊いたら、彼は『絶対に世界で一番ビッグになりたい』と答えた」という。それでポップの新星歌姫として人気上昇中だったアリアナ・グランデの新作に参加させ、“Love Me Harder”でデュエットするよう取り計らったのだとか。

Love Me Harder”は、ブリトニー・スピアーズやケイティ・ペリーらの数々のメガ・ヒットを生んだポップス界のマエストロ、マックス・マーティン(Max Martin)とその一派によって制作されたが、自身で曲を書くザ・ウィークエンドにとって、最初からメロディも歌詞も用意されているマックス・マーティン一派との制作は戸惑いも多く、ぶつかることも少なくなかったという。“Love Me Harder”でも最初に受け取ったものから、自分が歌うパートは自分で書き直して送り直したとか。しかしこのやりとりを通してザ・ウィークエンドは学ぶことも多く、「世界で一番ビッグな人になるには、こういう曲がもっと必要だ」と確信し、自身の新作でもマックス・マーティンらを起用したいと申し出たという。

8月28日に発売される新作『Beauty Behind The Madness』では“Can’t Feel My Face”を始め、マックス・マーティン一派が複数プロデュースしているが、これも、マックス・マーティンが最初に用意したものは全て拒否し、イチから一緒に制作したのだとか。そのうち最初に出来たのが、“In The Night”という曲で、黄金期のマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)を現代的にアップデートさせたような曲に仕上がっていると評されている。歌詞は子供への性的虐待にも言及されたホラー・ストーリーとなっているようで、ザ・ウィーケンドが契約している音楽出版の社長は、これを聞いたときに、「これはまるで、(マイケルの)“Billie Jean”だ!」と興奮したとか。

実際にマイケル・ジャクソンの影響も大きく受けているザ・ウィークエンドは、この新作をマックス・マーティンと制作するにあたって、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)とマイケル・ジャクソンがいかに数々の名作を生んだかを考えることが度々あったという。そのクインシー・ジョーンズとは先日初めて顔を合わせたそうで、「クインシーが俺のことを知ってたんだ。笑顔を隠しきれないよ」と喜びを語っている。また、ザ・ウィークエンドの公演を訪れたクインシーは、「あのアップテンポな曲は何ていう曲だ?」と“Can’t Feel My Face”について訊ね、「ああいう曲を私も昔作ってたんだ。いい曲だね」と直々に褒められたとのこと。

New York Times紙は新作について、「今年もっとも音楽的な野心に満ちたポップ・アルバム」だと評している。ザ・ウィークエンドは、「今の子供にはマイケル・ジャクソンもいないし、ホイットニー(・ヒューストン)もいない。じゃあ今は誰がいるんだ? 誰に出来るんだ?」と語っており、この新作『Beauty Behind The Madness』で2010年代のスターになる野心を燃やしているようだ。

なおこの特集記事では、Interscope Recordsの元会長で、ドクター・ドレー(Dr. Dre)と共に大ヒットしたオーディオ・ブランド「beats by Dre」を立ち上げ、今はアップル社の重役となっているジミー・アイヴィーン(Jimmy Iovine)が、まだInterscope会長だった頃にザ・ウィークエンドを契約しようと動いていたことも明かされている。