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今年最大のヒット「アップタウン・ファンク」の作者にチャーリー・ウィルソンらの名も加わることに

Mark Ronson - Uptown Funk still

全米チャート14週連続1位、アメリカだけで550万ダウンロードを売り上げるなど現時点で今年最大のヒット曲となるマーク・ロンソン(Mark Ronson)の“Uptown Funk”。人気シンガーのブルーノ・マーズ(Bruno Mars)をゲストに迎えたこの大ヒット・シングルの作者に、チャーリー・ウィルソン(Charlie Wilson)ら5名の名前が新たに加わることになり、波紋を呼んでいる。

マーク・ロンソンの最新作『Uptown Special』からのリード・シングルとして昨年11月にリリースされた“Uptown Funk”は、ザ・タイム(The Time)やワンウェイ(One Way)など80年代ファンクを現代的にアップデートさせたサウンドで話題となり、今年1月の2週目に全米チャート1位を獲得。そのまま14週連続1位と歴代2位となるロングヒット記録を叩きだした。アメリカでは、『Uptown Special』が5月まででおよそ9万5000枚の売り上げに留まっているのに対し、“Uptown Funk”は550万DL以上を記録。世界セールスは1000万DLを超えるとも報じられており、間違いなく現時点で2015年最大のヒットだ。

この大ヒット曲、作者の名前にはマーク・ロンソンとブルーノ・マーズに、マーク・ロンソンと共にプロデュースを手がけたジェフ・バスカー(Jeff Bhasker)、ブルーノ・マーズの右腕でもあるフィリップ・ローレンス(Phillip Lawrence)が連なる。また、サビで繰り返される「Don’t believe me, just watch」のフレーズをトリニダード・ジェイムス(Trindad Jame$)の2013年ヒット“All Gold Everything”から引用していることから、トリニダード・ジェイムスの本名であるニコラス・ウィリアムズ(Nicholas Williams)、そして“All Gold Everything”のプロデューサーであるデヴォン・ギャラスピー(Devon Gallaspy)が加わり、6名のソングライターがクレジットされていた。

そしてここに、新たに5名の名前が追加されることが、所属レーベルのRCA Recordsから4月28日付で発表された。これは、“Uptown Funk”が、ギャップ・バンド(The Gap Band)の79年ヒット“Oops Up Side Your Head”を引用しているという主張があり、マーク・ロンソン側がこれを認めたことによるもので、ギャップ・バンドからチャーリー・ウィルソン、故ロバート・ウィルソン(Robert Wilson)、ロニー・ウィルソン(Ronnie Wilson)の3名に、鍵盤のルドルフ・テイラー(Rudolph Taylor)、プロデューサーのロニー・シモンズ(Lonnie Simmons)と、“Oops Up Side Your Head”の作者5名の名前が新たに“Uptown Funk”の作者として連ねることになる。これは、“Uptown Funk”の途中で繰り返される「Uptown Funk you up, Uptown Funk you up」のフレーズが、ギャップ・バンド“Oops Up Side Your Head”における「Say, oops, up side your head, say, oops, up side your head」に由来するというもので、トリニダード・ジェイムス“All Gold Everything”の引用と同様の考え方と見られる。

元々“Uptown Funk”は、マーク・ロンソン、ブルーノ・マーズ、ジェフ・バスカー、フィリップ・ローレンスの4名の作として発表される予定だったが、発売前に彼らからの要望で、一部を引用した“All Gold Everything”のニコラス・ウィリアムズ(トリニダード・ジェイムス)とデヴィン・ギャラスピーの名前が加わることになったという。この時点でロイヤリティの分配は、ロンソン、マーズ、バスカー、ローレンスが21.25%ずつで、残りの15%をニコラス・ウィリアムズとデヴォン・ギャラスピーが分け合う形だった。だが今年2月、ギャップ・バンドの代理でロンドンの音楽出版社Minder Musicが、YouTubeのコンテンツ・マネージメント・システムに対して権利を主張。これによりYouTubeは、権利関係が整理されるまで著作者への支払いを一時的に中止した。この問題を受けてマーク・ロンソン側はMinder Musicの主張を認め、ロンソン、マーズ、バスカー、ローレンスへの分配を17%に下げ、チャーリー・ウィルソンら新たに加わった5名全員で17%(ひとり3.4%)分配されることになったという。

長期に渡る訴訟沙汰の結果、今年3月に権利侵害が認められてファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)とロビン・シック(Robin Thicke)が敗訴となった“Blurred Lines”裁判の影響を指摘する声も一部であるが、ギャップ・バンド側に立ったMinder Musicは、これまでも数々のヒット曲に対して権利を主張、法的手段に訴えることで知られている。最近では、アリアナ・グランデ(Ariana Grande)のヒット・シングル“The Way”が、ジミー・キャスター・バンチ(The Jimmy Castor Bunch)の72年曲“Troglodyte”に出てくるフレーズで、N.W.A.なども引用した「What we’re gonna do right here is go back, way back, back into time」を曲の冒頭で盗用しているとして2013年に訴え、今年2月、詳細は不明なものの和解に至ったと報じられた。2003年には、ドクター・ドレー(Dr. Dre)がMinder Musicに訴えられて敗訴している。

今年1月にソロ最新作『Forever Charlie』をリリースしたチャーリー・ウィルソンは、新作やツアーのプロモーションの中で、今年3月に“Uptown Funk”について訊ねられ、「音楽研究家がやってきて、あの曲は“Oops Up Side Your Head”だ、って言われたよ。彼ら(ロンソン側)は(ロイヤリティを)支払わなくちゃね」とインタビューで話していたが、Minder Musicによるアクションを分かった上での発言だったようだ。

今回の“Uptown Funk”の件については訴訟沙汰にはならず、内々で和解に至っており、2014年の大ヒット“Stay With Me”が訴えられたサム・スミス(Sam Smith)の例に近いケースと指摘されている。これは、“Stay With Me”のサビのメロディが、トム・ペティ(Tom Petty)の89年ヒット“I Won’t Back Down”を盗用していると訴えられたもので、サム・スミス側は早々に示談を提示して解決。サム・スミスらは、生まれる前の曲なのでこの曲の存在は知らなかったと、意図的なものではないことを主張しながらも、メロディが酷似していることを認め、12.5%のロイヤリティをトム・ペティ側に譲ることで友好的な解決に至った。