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ビョークの『バイオフィリア』、アプリで初めてMoMAに収蔵

Biophilia

アイスランド出身の孤高の歌姫ビョーク(Bjork)が2011年にリリースした『Biophilia』は、通常のCDアルバムなどだけでなく、iOSアプリとして発売されたことも当時話題を呼んだが、このアプリがニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art, New York)に収蔵されることが発表された。アプリが同美術館に収蔵されるのはこれが初めてとなる。

ビョークは当初、『エターナル・サンシャイン』、『ムード・インディゴ~うたかたの日々~』などの映画監督として知られ、ビョークのミュージックビデオも数々手がけたミシェル・ゴンドリーと組んで3D映画のプロジェクトを考えていたと言われるが、ゴンドリーの多忙により実現せず、代わりにiPadでのアプリケーション形式でのプロジェクトに切り替えたとされている。このアプリは、“マザー”アプリを軸にアプリ内課金でコンテンツが追加され、曲ごとにさまざまなテーマを持った10のアプリが提供される。自然や生命、音楽やテクノロジーについて学ぶことのできる「教育的プロジェクト」がコンセプトであり、たとえば“Virus”という曲のアプリではウイルスに攻撃された細胞について学ぶことができる、というような内容になっている。また『Biophilia』そのものが通常の音楽アルバムだけでなく、ライブ・ショウ、このiOSアプリなど多面的な展開をし、「能動的リスニング体験」を狙ったコンセプト作品でもあり、子供向けのワークショップを各地で開催するといった広がりも見せた。

こうした総合的な試みも評価されていたビョークの『Biophilia』アプリが、「ダウンロードできるアプリ」として初めてニューヨーク近代美術館の収蔵品となることが発表された。同美術館の建築およびデザイン課のシニア・キュレーターは、発売当初から収蔵を検討していたと明かしており、「ビョークは、受動的に聴くということ以上の方法、音楽や映像を操作したり作ったりする過程に参加させるというやり方で“音楽の体験”の革新を成し遂げた」と評価。また、こうした革新が、宇宙に広がる星座のような形で相互に結びつく10のアプリの美しいデザインによって実現されており、「素晴らしいアートによって支えられた真の革新であり、技術的にも、社会的にも、そしてパフォーマンスとしても革新をもたらし、世界にもたらされた」と形容されている。

なおビョークは『Biophilia』のライブにあたって、ステージ上に実際に稲妻を発生させ、“Thunderbolt”での低音域を担うテスラコイルなど特製の「楽器」を用意したことでも話題を呼んだ。