bmr

bmr>HOTSPOT>[legacy] サンプリング/カバーで振り返る「R&Bシンガー」ナタリー・コール

HOTSPOT

[legacy] サンプリング/カバーで振り返る「R&Bシンガー」ナタリー・コール

Natalie Cole

現地時間で12月31日にナタリー・コールが亡くなりました。1991年の『Unforgettable』以降は特にジャズのイメージが強かったナタリーですが、それ以前の70年代~80年代はソウル/R&Bのシンガーとして活躍しており、この頃の音源は主に90年代後半以降、ヒップホップやR&Bの曲でサンプリング/引用されています。今日はその例をいくつか紹介してナタリー・コールを追悼します。フェイス・エヴァンス曰く、「彼女の滑らかな歌い方には、人を安らかな気持ちにさせる何かがあった。彼女は、たとえポップ・ミュージックを歌うときでも、父親のようなジャズのバックグラウンドを感じさせる、彼女ならではの特別な表現があった」。

カニエ・ウェストのヒット・シングル“Heard ‘Em Say”(2005年作『Late Registration』収録)のドリーミンな空気を作るピアノの音は、ナタリー・コールの1980年作『Don’t Look Back』収録のバラード“Someone That I Used To Love”より。元ネタのままのピアノの音は、“Heard ‘Em Say”の直前のイントロ“Wake Up Mr. West”で聞けました。

 

デスティニーズ・チャイルドの“If”(2004年作『Destiny Fulfilled』収録)の夢見心地なトラック(とメロディの一部)もナタリー・コール。彼女の1975年のデビュー作『Inseparable』の表題曲より。美しいこの曲は全米R&Bチャートで1位を獲得した初期の代表曲のひとつで、それゆえロイド・バンクス+アヴァーント“Karma”(2004年作『The Hunger For More』収録)、フォクシー・ブラウン“Memory Lane”などでもサンプリングされています。

ナタリー・コール1975年のデビュー作『Inseparable』からは“I Can’t Say No”も。アンジー・ストーンが2001年作『Mahogany Soul』の最後を飾る“Time Of The Month”でサンプリング&一部メロディを引用していました。他にも全米チャート最高6位のヒット“This Will Be (An Everlasting Love)”を、ジェイミー・フォックスが2010年作『Best Night Of My Life』のオープニングでカバーしていたりも。

 

またサンシャイン・アンダーソンのデビュー・ヒット“Heard It All Before”(2001年作『Your Woman』)はクレジットはありませんが、ナタリー・コール“I Can’t Break Away”(1977年作『Unpredictable』収録)のイントロを借用した(インスパイアされた?)と見られています。このイントロの部分は、メンフィス・ブリーク+リアーナ“The One”(2005年作『534』収録)でもサンプリング。また“The One”を手がけたビンクは、ジェイ・Zの“All I Need”(2001年作『The Blueprint』収録)で先に使用しており、別の部分をサンプリングしていました。

 

キーシャ・コールとアンソニー・ハミルトンのデュエット“Losing You”(2007年作『Just Like You』収録)は、ナタリー・コールの1979年作『I Love You So』からバラード“Sorry”をサンプリング。冒頭のピアノの部分と、中盤(1:54頃)の歌声を早回しで。

 

セリーナ・ジョンソンは、2005年作『Chapter 3: The Flesh』収録の“He Makes Me Say”で、ナタリー・コールが自ら作詞作曲した“Annie Mae”(1977年作『Thankful』収録)をサンプリング。

このナタリー・コールの1979年作『Thankful』からはカバーされている楽曲もちらほらあり、“Just Can’t Stay Away”をアン・ヴォーグ(1990年のデビュー作『Born To Sing』)やアリシア・マイヤーズ(1984年作『I Appreciate』)が、全米チャート最高10位のヒットを記録した“Our Love”をメアリー・J.ブライジが1997年の『Share My World』で歌っています。ナタリーとアン・ヴォーグが“Just Can’t Stay Away”を一緒に歌ったことも。