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THE INTERNET interview / マットが語る、ジ・インターネット最新作『Hive Mind』

ついに彼らが戻ってきた。昨年1月から始まったマット、シド、スティーヴのソロ連続リリースに続き、今年1月には待望の再来日公演が行われ、さらに成長した姿を我々の前に示してくれたジ・インターネット。ソロ活動に入る前から、「グループをより高めていくため」のソロ活動を経て、グループとしての新作に臨むことが明かされていたが、7月20日、ついにおよそ3年ぶりの新作となる『Hive Mind』が発表された。この新作について、マット・マーシャンズが語る。

シド(Syd)とマット・マーシャンズ(Matt Martians)によるデュオとしてのスタートから、ライブ・ツアーを経てバンド体制に移行した『Feel Good』を経て、スティーヴ・レイシー(Steve Lacy)も加えた新体制における2015年の3作目『Ego Death』において、バンドとしてさらなる成熟を見せたジ・インターネット。

2017年は、1月にマット・マーシャンズによる『The Drum Chord Theory』を皮切りに各人のソロ活動を本格的にスタートさせ、2月にシドの『Fin』、スティーヴによる『Steve Lacy’s Demo』と発表。5月にはドラムのクリストファー・スミス(Christopher A. Smith)がC&T名義で『Loud』を、そして9月にはシドが新たなEP『Always Never Home』を発表し、マットらによるユニット=ジェット・エイジ・オブ・トゥモロー(The Jet Age Of Tomorrow)久々の新作『God’s Poop Or Clouds?』までが登場した。

当初の予定では、ジ・インターネットの新作について、ソロ活動を踏まえた上で2017年の春を目標としていたが、シドのソロ・ツアーなどもあってか、2017年内にリリースされることはなかった。しかし、今年1月には東京と大阪でジ・インターネットとしての来日公演を敢行。そして今年4月には、サンプリング・クラシックとして知られるガズ(Gaz)の78年曲“Sing Sing”のビートを使ったディスコ・ファンク・チューン“Roll (Burbank Funk)”を発表して、ついに本格的に再始動へ。途中、来日公演内のMCでも予告されていたとおり、パトリック・ペイジ(Patrick Paige II)の『Letters Of Irrelevance』が発表されて個々のソロ活動がひと通り終結し、ついに『Ego Death』から3年ぶりとなる新作『Hive Mind』が登場した。

「hive mind」とは、集合精神と訳される。今年5月にジ・インターネットが『Hive Mind』をアナウンスした際、ラジオ番組では「人は一緒にいると、ひとつの共同体としての考え方を持つようになる。俺たちが一緒にいる時も、共通の目標を持ち、同じ方向に向かう。ジ・インターネットもハイヴ・マインドだってことだ」と説明していたマット。今回は、『Hive Mind』発売を記念した日本向けオフィシャル・インタビューに、このマットが回答。bmrからの独自質問と共にお届けする。

『Ego Death』の成功のおかげで、俺たちの好きなタイプの音楽が受け入れられるんだって自信が持てた

スティーヴ・レイシーが加わった前作『Ego Death』で、バンドとしてのステージがより一段上がったと感じられたが、マット自身も手ごたえがあったようだ。

確かに『Ego Death』は推進力になってくれたアルバムだね。あれのおかげで俺たちはものすごく注目されたし、自分たち的にもある程度のレベルに達することができたという手応えがあった。あれがあったからこそ、『Hive Mind』を作ることができたと思う。『Ego Death』は俺たちのキャリアの中でも大きなステップになったと思う

ソロ活動に転じることができたのも、『Ego Death』の成功があってこそ。マットはそう、即答する。

もちろん! あの成功のおかげで自信が生まれたんだ。俺たちの好きなタイプの音楽、心から興味を持っている音楽が受け入れられるんだってことが分かったし、バンドとして効果的なものをどうやれば作れるかも分かったし

個々のソロ活動においても、他のメンバーが参加するなど、グループとしての結束を感じさせる彼ら。彼らは、グループ活動とソロ活動を特別に分けて考えていない。それは、マットのこういう回答にも表れている。

これからもずっと、ソロとグループは並行してやっていくよ。でも、俺たちはいつだってグループ。ソロ活動をしているときも、グループというのはいつも頭の中にあると思う。

(グループからソロ、ソロからグループというこれまでの活動の流れは)自然の流れでこうなっただけ。俺たちそれぞれが自然体の個人だから、一緒にいないときもそれぞれ普通に音楽を作っているんだ。特にギアチェンジをしている訳じゃなくて、自然の流れなんだよね。

(ソロ活動を経験したことで)自分たちだけでもやれるっていう自信が生まれたと思う。もちろん、その力を集結させたときの強さも高まったと思うしね。で、誰かが羽根を伸ばしたいと思ったら、飛び方を教えてあげることがお互いできるんじゃないかな。俺たちはいつもお互いをリスペクトし合っているから。俺たちはユニットだけど、個人の集まりでもあるんだ。それぞれに未来もあるしね。ユニットとは言っても、個人の集まりだから
(⇒ P2に続く)