1991年のデビュー作以来、ヒップホップ・シーンでラティーノ/チカーノの存在をこれでもかとばかりにアピール、ひたすら煙とロックに寄ったサウンドでハードコアを貫いてきたサイプレス・ヒルが帰ってくる。あの甲高い不穏な声のBリアル、ホラーでありながらファンクなサウンドでおなじみのDJマグス、それぞれに音楽活動は継続してきたが、なんといってもグループとしては6年ぶりのアルバム・リリースということで、待望の作品と言っていいだろう。今回はそのサイプレス・ヒルの魅力を改めて紹介していきたい。
- Cypress Hill member
- member
- やたらと鼻にかかる甲高い声が強烈なインパクトを与えるB-リアル(B-Real/ 1)、キューバ系ということでB-リアルと好対照のルックス、ドスの効いたパンチのあるラップでグループに欠かせないセン・ドッグ(Sen Dog/ 2)。この2人を中心に、ソロ作も充実していたエリック・ボボ(Eric Bobo/ 3)、狂った感覚と強烈なノリも両立するサウンドを生み出すDJマグス(DJ Muggs)らがメンバー。
今回のアルバムはサイプレス・ヒルの進化を表した1枚
6年ぶりのニュー・アルバムですね。"Rise Up"全体のテーマは?
B-リアル(B-Real 以下B):「タイトルの『ライズ・アップ』という言葉自体かなり強いだろ。主張があるなら、立ち上がって声にしろ、っていうメッセージをこめている。自分の信じている何かのために立ち上がってくれ!、っていう呼びかけみたいなものでもあるんだ。もう一方で俺たちにとっては、6年間のブランクを経て‘そろそろ立ち上がって仕事して、俺らの音楽を聴いてもらおうぜ!’って意味でもあるんだ」
エリック・ボボ:「今回のアルバムはサイプレス・ヒルにとっても足がかりとなる1枚、サイプレス・ヒルの進化を表した1枚になったね、最高の気分だよ」
スヌープ・ドッグ (Snoop Dogg) がクリエイティブ・チェアマンを務めるプライオリティ・レコーズに移籍していかがですか。
B: 「俺ら全員スヌープとは長い付き合いだよ。彼のデビュー当時からの付き合いだからね。ドクター・ドレー(Dr. Dre)が"Chronic"、スヌープが"Doggy Style"をリリースしたすぐ後くらいに知り合って、それ以来のダチ。レコーディングもショーも一緒にやってきた。プライオリティ・レコーズは過去にたくさんの偉大なグループやアーティストたちを育てて、その作品をリリースし、ヒップホップ界に多大なる影響を与えてきたレーベルだから、その一員になれて興奮しているよ。スヌープと共に新たな歴史を作っていくさ」
-アルバム表題曲の「ライズ・アップ」に参加したレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against The Machine)のトム・モレロ(Tom Morello)とは何がきっかけで一緒にやることになったのですか?
セン・ドッグ(Sen Dog 以下S): 「トムとはかなり長い付き合い、盟友だな。レイジの初期の頃のツアーに参加したのをきっかけにそのままずっと仲良くて。常に互いに連絡をとりあってたんだけど、ある日、‘サイプレスにぴったしのトラックがあるから’って彼から連絡がきて始まったんだ。彼とだったらスゲエもんが出来るはずだ、ってずっと思っていたから嬉しかったよ」

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- 絶対聴いたことアル! 「ド定番なサイプレス」
- サイプレス・ヒル、という名前を知らなくても、彼らの曲は世代を超えて聴き続けられているのは間違いない、ってことで、その代表例をご紹介。まずはこの曲を聴いてくれ。
- Cypress HIll "How I Could Just Kill A Man"
- はい、クラブ行ってる人なら1:18の一言は聴いたことがあるのでは?ヒップホップDJの間でお決まりのつなぎとして、この部分から↓の曲につなぐのは基本中の基本だったりする。
- Redman "Time 4 Sum Aksion"
- 聴いてもらえればわかるとおり、B-リアルの"Time for some action..."というフレーズをそのままサビに流用しているワケ。そのほか”Insane in the Brain”や”Hand on the Pump”など、人気曲が目白押し!
"Armada Latina"は、ラティーノ以外のカルチャーにも反映できる曲
シングル”Armada Latina”(アルマーダ・ラティーナ)のプロデューサーにはジム・ジョンシンを起用したんですね。
S: 「そう、この曲はラティーノ・カルチャーの影響を深く受けてると同時に、他のカルチャーにも反映できる、‘人間特有の気分の良さ’、みたいな部分を表現しているんだ。俺たち自身のカルチャーをありのままにレペゼンしているんだ。きっと長いことみんなに楽しんでもらえる曲になると思うぜ」
B: 「”Latin Lingo”や”Latin Thug”、”Tequila Sunrise”とか彷彿させる曲になると思う。俺たちはいつだってラテン・フレーバーを持たせた曲を入れるようにしてんだ、っていうのも俺ら自身がラティーノだから。俺たちは自分たちがどんなヤツなのかってとこを押し付けるつもりはないから、そこに固執しないようには気をつけてるけどな」
"Light It Up"のトラックはピート・ロックですね。
B: 「ずっとピートのファンだったから、うれしかったよ。あれ以外のトラックももらっているから、またリリースすると思うよ。最初にトラックを聴かせてもらった瞬間に‘これはサイプレス・ヒルのトラックそのものだ!’って思ったんだ。この曲のコンセプトはそれがステージであろうと、ジョイントであろうと、シーンであろうと、俺たちはライト・アップ(=盛り上げる、火を点ける)しちまうってことなんだ」
-トム・モレロの他にもリンキン・パーク(Linkin Park)のマイク・シノダ(Mike Shinoda)やシステム・オブ・ア・ダウン(System of a Down)のダロン・マラキアン(Daron Malakian)など、ロック界との関係はどうやって築いているんですか?
S: 「俺が率先してやっている。スレイヤー(Slayer)のデイヴ・ロンバード(Dave Lombardo)とは高校が一緒。スレイヤーとサイプレス・ヒルが同じ地元の出身だっていうのが、けっこう自慢だよ(笑)。昔からロックは好きだし、本格的にソロなどでも自分でやろうと思ったきっかけは、ゴッドスマックのステージに呼ばれて飛び入りした時、すごい高揚感を味わったことだね」
日本のファンへメッセージをください。
B: 「ツアーで行ったのはもう15年前とかだよ! オーディエンスがすごく熱かったことは今も忘れていないね。”Rise Up”をひっさげて、間違いなく日本に行くから待っていてくれよ!」
S: 「日本のファンが長年サポートしてくれていることをとてつもなく感謝している。日本のやばいファンたちと早くパーティーしたいぜ!」
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- bmr編集部の超個人的「サイプレスならコレだ!」
- 小渕晃
"Armada Latina" feat. Pitbull & Marc Anthony - 「新作から、ジェニファー・ロペスのダンナもフィーチャーした『ラテン艦隊』なる曲名のこれ。ぼくのツボに入りまくり。ビッグ・パンの“Still Not A Player”くらいヒットして!」
- 丸屋九兵衛
"Tequila" - 「“Tequila Sunrise”のスペイン語新録版。同種の曲を集めた99年の企画ベスト盤"Los Grandes Exitos En Espanol"より。スペイン語ラップの魅力に打ちのめされろ!」
- 大水次郎
"Cisco Kid" feat. Method Man & Redman - 「アルバムとしてはセカンドが最高に好きなんですが、ネタのウォー(War)がたまらんという点と参加メンツそれぞれ‘らしからぬ’バウンス・トラックというポイントがツボです」

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"Rise Up" feat. Tom Morello

"It Ain't Nothin" feat. Young De

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