bmr

bmr>FEATURE>YOSHIKA interview / 自分も関わりつつ、いろんな人にリミックスしてもらうのは初めて

FEATURE

YOSHIKA interview / 自分も関わりつつ、いろんな人にリミックスしてもらうのは初めて

昨年7月にカヴァー曲中心のアルバム『MY ANTHEM』でソロ・デビューを果たしたYOSHIKA(SOULHEAD)。そんな彼女が、同デビュー作のリミックス盤『my anthem - sympathetic resonance』をリリースした。そんなYOSHIKAが、「カヴァー」「リミックス」への持論を中心に、この2枚のアルバムについて語ってくれた。

取材・文/金子穂積

2002年に「STEP TO THE NEW WORLD」で大旋風を巻き起こして以来、シーンに確かな足跡を残してきたYOSHIKAとTSUGUMIの姉妹デュオ、SOULHEAD。現在、SOULHEADとしての活動は休止中だが、姉YOSHIKAは、2013年7月にソロ・デビュー・アルバム『MY ANTHEM』を発表している。そのデビュー作(以下、「オリジナル」と呼ぶ)は、ジル・スコット(Jill Scott)“A Long Walk”、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)“All I Do”、チェンジ(Change)“The Glow Of Love”といったソウルの名曲のカヴァーを中心に、自身のペンによる曲が3つ収められていた。

そして今回、2014年1月には、同作のリミックス・アルバム『my anthem – sympathetic resonance』(以下、「リミックス盤」と呼ぶ)をリリース。ここでは、それらの曲が、KAI & KYLE、ALBNOTE、DJ KAWASAKI、TAO OF SOUND、TANGERINE、DJ KOMORIといった気鋭のクリエイター勢によって、装いも新たに生まれ変わっている。このリミックス盤は、オリジナルの制作と同時進行で進められたのこと。あたかもコインの裏表のように、オリジナルとリミックス盤の両方をもって、彼女のソロ・デビューというプロジェクトはコンプリートに至ったようである。ソロ・デビュー作となったオリジナルから今回のリミックス盤までの道のりを、YOSHIKAに語ってもらった。

今まではカヴァーなんてしたくなかったんですよ。自分達で曲を作るということにこだわってきたので

——まず最初に、自身のソロ・デビュー作であるオリジナルで、名曲のカヴァーをメインにもってきたのは、どういう意図があったのでしょう?

「(A&Rからの)提案があったからなんです。“カヴァーか、しかも全部英語の曲で。まぁ、どうせなら、今までやったことがないことをやる方がいいな”と思ってやりました。カヴァーをやるのは、本当に初めてだったので、大変だったけど勉強になりましたね。自分の歌い方も、技術面でちょっとは広がったかなと。

ここの3人(A&Rの和田氏、SOULHEAD時代からのプロデューサー菱川氏、YOSHIKA自身)で曲を持ち寄ってセレクトしたんですけど、私の知らない曲ももちろんあって。それで今更ながら昔の曲を聴くようになったんです。この曲がいいと思ったら、その曲をひたすらずっと聴くタイプなんで、実はあんまり多くの曲を知らないんですよ。でも今回、昔の曲をたくさん知って、“あ、こんな曲があるんだ、凄くいい”といった感じで、SOULHEADのデビュー当時よりもフレッシュな気分になりましたね。

それと、今回は入れられなかったけど、機会があったらこの曲を歌ってみたいな、っていう気持ちになりました。今まではカヴァーなんてしたくなかったんですよ。自分達で曲を作るということにこだわってきたので。でも、そういった考えも変わりましたね。だからそういう面でも、自分の中に広がりが出来たというか。私がちょっと丸くなったというか(笑)」

——今回カヴァーされた中で、世代的にリアルタイムで聴かれた曲というのは、ジル・スコット“A Long Walk”やSWV“Right Here (Human Nature Remix)”でしょうか?

「そうですね。当時は、友達が作ったミックステープの中に入っている曲を、曲名やアーティストも分からずに聴いていて、そこから曲を好きになることが多かったんです。それで、リミックスから好きになる曲が多くて、ジル・スコットの曲もリミックスが好きだったんで入れたんですよ。“Right Here (Human Nature Remix)”に関しては、SWVを聴いてから、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の“Human Nature”を聴きました。家で飼っていた犬の名前をマイケルにしたくらい、マイケルは好きだったんですけど(笑)。ちなみに、SWVは“Right Here”ではなくて、“I’m So Into You”を最初はやりたかったんですよ。他にはTLCをやりたかったんですけど、TSUGUMIがいないとやっぱり無理かなとなって。あと、スパイス・ガールズ(Spice Girls)やC&Cミュージック・ファクトリー(C&C Music Factory)なんて名前も出ましたね(笑)」

——ルーサー・ヴァンドロス(Luther Vandross)が歌うチェンジ“The Glow Of Love”をカヴァーしているのには驚きました。

「“ぜひやっていただければ”(笑)といった感じでA&Rからの提案があったからなんですが、“出来ないっていうのは簡単だけど、やってみるか”といった感じでやりましたね。原曲が男性なので、ヴァースの部分の声を重ねてレコーディングしました。SOULHEADとの時はふたりいたので、ひとつのメロディで声を重ねて歌うのが当たり前だったんですが、今回はひとりで歌うことにトライしたので、主に自分の声一本だけでレコーディングしたんです。でも、ルーサーの声が野太いから、“The Glow Of Love”は声を重ねて録って。それが良かったですね」 (→ P2に続く)