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GIFTED interview / ジャギド・エッジを手がけた「才能」、ギフテッドが語る

ソングライターとしてジャギド・エッジのR&Bヒット“Good Luck Charm”などをこれまでに手がけたラスベガス出身のR&Bシンガー、ギフテッド(Bobby “Gifted” Johnson)がデビュー・アルバム『Gifted』を日本先行でリリースする。ニーヨやミゲルのキャリア形成に協力し、Jive Recordsでも働いていたDJマイナスのバックアップを受けてシーンに登場する彼に、デビュー作『Gifted』について、ジャギド・エッジに提供した“Good Luck Charm”について、そしてニーヨと従兄弟という噂について話してもらった。

インタビュー・文/末崎裕之

ニーヨと従兄弟って噂? 俺に言えるのは音楽をチェックしてみてってことかな

——デビュー・アルバム『Gifted』をリリースしましたが、どういう内容に仕上がっていますか?

「このプロジェクトにはとにかく興奮しているよ。俺が考えていることを伝えるものになっている。Gifted(才能に恵まれた)アーティストからファンへの前置きとして、俺の中のいろんな面を見せているから、よりディープに理解してもらえるんじゃないかな。俺が聴く人たちのためにこのアルバムを作ったのと同じくらい、このアルバムを楽しんでもらえると嬉しい」

——今回初めてのインタビューでもあるので、自己紹介をお願いいたします。

「ハロー、ジャパン。俺の名前はギフテッド・ジョンソン。ネバダ州ラスベガス出身のソングライターであり、プロデューサーであり、アーティストだ。俺は日本大好き。君たちにエンタテインメントな喜びを送るよ」

——ミュージシャンを目指すようになったのはいつ頃ですか?

「正直に言うと、俺が音楽を選んだんじゃなくて、音楽が俺を選んだんだけどね(笑)。俺は元々、NBAの選手になりたかったんだ。うまいんだぜ?(笑) だから一時期はバスケに夢中になってたけど、でも音楽は常に俺の中にあったんだ。俺の家は音楽一家でね。俺は一番末っ子で、音楽以外のことで認められたいってずっと苦しんでた。だって音楽は常にそばにあったから。でも運命はそういうふうには進まなかったね。いまはそれでよかったと思ってるけどさ!(笑)」

——ラスベガスといえばさまざまなエンタテインメントでも知られますが、ラスベガスで育ったというのは、音楽のキャリアを築く上でいい面はありましたか?

「世界のエンタテインメントの首都、と思われている場所で育つというのは、ネガティブな効果ももたらすよね。だってエンタテインメントがありすぎて、他の新たなエンタテインメントを探す理由がないから。ラスベガスに来る人たちはみんな、パーティやリラックスしに来ているわけで、新しい才能を探しに来るわけじゃないからね。でも俺はあの街が好きだよ。あんな場所はどこにもないし、俺を成長させてくれた街だ」

——ラスベガスでは〈Rising Star Music Award〉で最優秀男性R&B賞に輝いたそうですが、一方でジャギド・エッジのヒット・シングル“Good Luck Charm”を共作しています。どういう経緯でジャギド・エッジに曲を書くことになったのでしょうか? ケイシー兄弟とは以前から知り合いだったんですか?

「クレイジーに聞こえるかもしれないけど、今日までケイシー兄弟には会ったことはないんだよね。俺の人生はローリング・ストーンみたいなもんだからさ(笑)。今日という日は明日にはなくなる。そんな生き方だよ。で、どうやってあの曲が生まれたかというと、俺はよくテキサスで友人のジョン“チーズ”ウィリアムズとセッションしていて。俺が鍵盤の前で遊んでたら、彼がワオとか言ってついてきて、それであの曲ができたんだ」


Jagged Edge – Good Luck Charm (2006)

——ASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)のデータベース上ではたしかに“Good Luck Charm”の作者にあなたの名前はありますが、ジャギド・エッジのアルバム・ブックレットにはあなたの名前はクレジットされていませんよね。なぜなんでしょう?

「(笑)。その質問はほんと多いんだ。印刷段階で書類を間違ったんだと思うよ。俺はほら、ローリング・ストーンみたいに生きてるから、気づいたときはすでにプレスされ出荷されてたんだよ。でも著作権的な大事な書類はちゃんとできてたよ(笑)」

——DJマイナスにバックアップされているとのことですが、どのように彼と出会ったのでしょう?

「DJマイナスは数年間、Jive Recordsでラジオ関連をマネジメントしていた人で、昔から、現在もそうだけど、ニーヨやミゲル、そして俺のキャリアにすごく影響を与えた人だ。彼は、LAのあらゆるクラブでDJにニーヨのレコードをプレイさせていたこととかもあって、その頃から彼のことは知っている。ニーヨがファースト・アルバムをリリースした頃に知り合ったよ。彼はニーヨの次はミゲルをブレイクさせた。だから次は俺の番だね。そして出会った頃から、彼は俺のビッグ・ブラザーでメンターさ」

——ニーヨといえば、あなたが従兄弟であるという話を聞いたのですが、本当でしょうか? 血縁ですか?

「その質問の性質とプライバシーの観点から、俺に言えるのは、音楽をチェックしてみてってこと。そうしたら彼から答えさせようかな(笑)」

——分かりました(笑)。このデビュー・アルバムを書くにあたって、何にインスパイアされましたか?

「人生。そして音楽に新たなジャンルはないかと探ってみること。制作上大きかったのはこのふたつだね」

——リード・シングルの“Dedication”は、ケネス・タウンセンド(シアラ“Sweat”など)がプロデュースしたキャッチーなナンバーですね。

「“Dedication”は正しい場所、正しいタイミングで生まれた曲だよ。エナジーがヤバいよな! このアルバムに関わった奴らはみんな素晴らしい才能の持ち主だ。K・タウン(ケネス・タウンセンド)しかり、ビー・メイジャーしかり、ボス・ビリオンズ(ティモシー・ブロック)しかり、ニック・ノッティしかり、ミスター・ニオビ(フレドリック・ライト)しかり。だからこれは、ただのアルバムじゃなくて、これから作る歴史の中の一瞬でもあるんだ」

——大半のプロデュースはティム“ボスキー”ブロックによるものですよね。

「ティム・ブロック aka ボス・ビリオンズはヤバいとしか言いようがない。今回のアルバムを作るにおいて彼の曲をたくさん選んだけど、長年一緒にやってきたやつとのサウンドは、自分自身のサウンドになっていくよね。彼との曲は、このアルバムにおけるフロウに合うと思ったんだ。彼とは、俺から彼にコンタクトを取って知り合ったんだよ」

——ティム・ブロックはビー・メイジャー(aka メイジャー・アリ)ともよく仕事をしていますが、“Superstar”でビー・メイジャーが参加したのはティム・ブロックの紹介?

「いや。確かにボス・ビリオンズを通じてビー・メイジャーは紹介されたけど。俺が初めて会ったとき、ふたりはATLでルームメイトだったんだ。ビー・メイジャーも、ソングライティングとかプロデュースとかバスケって俺と同じ興味の持ち主でね。それで仲良くなったんだ。だから第三者に連れてこられたんじゃなくて、直接スーパー・プロデューサーの彼に俺が声をかけたんだ」


Gifted – Superstar

——あなたは自分でもプロデュースをしていますよね。自分でプロデュースするのと、他のプロデューサーと制作していくのとどちらが好きですか?

「どっちも同じだけ好きだよ。他の人とコラボレーションするのも好きだし。違う観点から曲を見ることができるからね。ソロ・プロダクションだと、よりもっとパーソナルなものになるかな。だからどちらも選べないね」

——セルフ・プロデュースした“Baby”は素晴らしいスロウ・ジャムですね。

「あの曲は俺も気に入ってるよ。本物の90年代R&Bのエッセンスを封じ込めたというか。そういう方向性で作ったんだ」

——あなたのデビュー・アルバムは、本国アメリカより先に日本でリリースされることになるわけですが、どういう気分ですか?

「日本でリリースされるなんて最高。日本のカルチャーや人々が大好きだし、日本の人たちにまず聴いてもらえるなんて光栄だよ」

——このアルバム以外でいま進行中のプロジェクトは何かありますか?

「いろんなことが進行中だよ。キーステン・アナイース(Kiersten Anais)というレコーディング・アーティストから、コモン・キングズってレゲエ・ポップ・バンドまで、いろんなアーティストと制作している。あとは、このアルバムをサポートしてくれるファンに会いに日本に行くから待っててくれ!」