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STANCE special / ウータン・ソックスで再訪するヒップホップとカンフーの蜜月

さまざまなアイテムを通じて、クラシックなヒップホップへの愛情を表現してきたもソックス・ブランド、STANCE。今回は、90年代の東海岸ヒップホップ黄金期を支えたヤツら……ウータン・クランのアイテムだ。ニューヨークと少林寺を直結させた彼らだけに、カンフー風味爆発のデザインが楽しめる。

文/丸屋九兵衛(bmr)

 カンフーはUSブラック・カルチャーの欠かせざる一面である。
 それを思い出させてくれるのが、STANCEから発売されたウータン・クラン・ソックスだ。

 ブルース・リー以来、アメリカ黒人はカンフー映画を愛してきた。70年代、米黒人街の映画館では、いわゆるブラックスプロイテーション映画(『ブラック・シーザー』とか『ザ・マック』とか)とカンフー映画(『空飛ぶギロチン』とか『五毒拳』とか)の二本立てが多かった……とファンク研究家のリッキー・ヴィンセントも語っている。
 そもそも、グランドマスター・フラッシュにしろビッグ・ダディ・ケインにしろ、あるいはJT・マネーが在籍したポイズン・クランにしろ、全てカンフー起源のネーミングである。ああ、それなのに。我々日本人ヒップホップ・ファンのほとんどは、それに気づかぬまま過ごしてきたのだ……ある時点までは。
 そんな我々にアメリカ黒人街というコミュニティが育んできたカンフー愛の深さを教えてくれたのがウータン・クランだった。
 彼らはネーミングのみならず、アルバムや曲のコンセプトまでもが大胆にカンフー・オリエンテッド。史上稀に見るほど、カンフー愛を全面的に打ち出したアーティストだから。

 そもそもウータンとは「武當」の中文読みだ。彼らは、83年の香港カンフー映画『少林與武當』に影響されて、この名前を選んだものと思われる。
 英語圏で『Shaolin and Wu Tang』もしくは『Shaolin Vs. Wu-Tang』と呼ばれる同作は、ライバル関係にある二つの武術派閥「少林派」と「武當派」を描いたもの。「互いに争わせて壊滅させよう」と目論んだ政府に煽られていがみ合うが、やがて政府の陰謀に気づいた少林派と武當派は協力して政府と戦う、というストーリーだ。
 最終的に協力したとはいえ、少林派と武當派は対立概念である。なのにウータン・クランの連中は、自分たちの地元であるNYはスタッテン・アイランドを「シャオリン」と呼ぶのだ。矛盾しとる! だがそれとて、カンフー映画に関連する要素をモリモリ取り込みたい!という愛ゆえ、だろう。

 そんなウータン・クランのカンフー愛がストレートに爆発したのが、このページでフィーチャーした逸品。まばゆい黄色に輝く、カンフー演舞のイラスト入りソックス「PROTECT YA NECK」だ。この秀逸なデザイン、さすがSTANCE!と言いたくなる。
 同時発売となったメンバー3人――レイクウォン、ゴーストフェイス・キラー、GZAことジニアス――の各アイテムは、それぞれのソロ作のジャケットをあしらったシンプルなもの。それでも、GZAのアルバム『Liquid Swords』は、そもそもジャケットが戦闘シーンのイラストのため、武術テイストが爆発している。なお、同作のタイトル(液体の剣)とは、GZAが自身のリリシズムの斬れ味とシャープさに言及したものだが、発想源は93年の香港製コメディ武侠映画『笑侠楚留香』だったという……なんというマニアックさ!



PROTECT YA NECK

2,916円(税込み)
SIZE:メンズL 25.5-29.0cm



CUBAN LINX

3,024円(税込み)
SIZE:メンズL 25.5-29.0cm



GHOSTFACE KILLAH

2,916円(税込み)
SIZE:メンズL 25.5-29.0cm



LIQUID SWORDS

2,916円(税込み)
SIZE:メンズL 25.5-29.0cm

問い合わせ STANCE stance-jp.com