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三浦大知 interview / 日本が世界に誇るエンターテイナーが語る過去・現在・未来

ソロデビューから10年、今年3月30日にUTA×Seihoとのコラボレーションによる「Cry & Fight」でさらなる勢いを見せる三浦大知。bmrでの久々のインタビューとなる今回、自身の作品とそれらを手がけた数々のコラボレーターたちについて、そして敬愛するマイケル・ジャクソン、『トットてれび』での満島ひかりとの共演、RADIO FISHとの「PERFECT HUMAN」コラボ、そして新たにモデルを務めることになったダンスウェア・ブランド「ADPJ」についてまで、大いに語ってもらった。必読のロング・インタビュー。

取材・文/末崎裕之 hiroyukisuezaki (bmr)

ソロ・デビュー11年目を迎え、Seiho x UTAと組んだ「Cry & Fight」で衝撃を与えた三浦大知。日本が世界に誇るエンターテイナーを迎え、こちらで選曲した音楽を聴いてもらいながら雑談形式で語るという趣向で、三浦大知の過去・現在・未来を振り返ってみる。

三浦大知 Official Site: avex.jp/daichi/
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三浦大知 Official Facebook: @DAICHIMIURAofficial
2016年全国ツアー〈DAICHI MIURA LIVE TOUR 2016 (RE)PLAY

マイケル・ジャクソンは自分の人生の指針、コンパスをくれた

まず始めに聴いてもらったのは今年の話題曲のひとつ、RADIO FISHの「PERFECT HUMAN」。
今年7月、TBS系『音楽の日×CDTV-朝まで夏フェス!2016-』でのコラボレーションは大きな話題となったが、取材日が放送からそれほど間もなかったこともあって、ここから話を始めた。

――あのコラボはどういう経緯で実現したんですか?

元々コラボ企画っていうのが番組としてあって。『音楽の日』っていうのが、震災をきっかけに始まった番組で、今回、“ツナグ”っていうキーワードがあって、いろんなアーティストの方が音楽でつながっていく。それで、“三浦大知といえばダンス”というのがあって、ダンス的に盛り上がっている“PERFECT HUMAN”があって、そこがつながったら面白いじゃないか、って話を頂いて、ぜひ!と

――いちばん反響が大きかったんじゃないかというくらい、すごく話題になってましたが。

思いっきりやってよかったです(笑)

――最後に、ひょっとしたら「na ka ta」のところが「da i chi」になるんじゃないかと期待したんですけども(笑)。

そうですよね(笑)。作ってる中でそういう話もあったんですけど、今回はご神体を崇める側として(笑)。シャーマンとして(笑)

――(笑)。踊りに徹したというわけですね。

そうです(笑)。でもリハーサルの段階から(オリエンタルラジオの)おふたりが入って、意見を出し合いながら作っていって。すごく楽しかったですね

これ、次は何の曲が来るのかなってドキドキ感ありますね(笑)」と笑顔を見せる彼に続いて聴いてもらったのは、ジャクソン5(The Jackon 5)の“I Want You Back”。
Folder時代にもカバーしていたが、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)が亡くなった後のコンサート(※『DAICHI MIURA LIVE 2009 -Encore of Our Love-』)でもアンコールで披露していた曲だ。2013年のクインシー・ジョーンズ(Quicy Jones)の来日公演でも、トリビュート・パートでマイケル・メドレーを披露した三浦大知にとって、改めてマイケル・ジャクソンがどういう存在であるか訊ねた。

……なんでしょうねぇ。出会ったのが……マイケルを知ったのが、たぶん6歳とか7歳ぐらいの時で。ダンスを習い始めてすぐ、って感じでしたね。これが好きだった、ってのをすごく覚えてるのが『HIStory』。普通に聴いてたんですけど。ひとりのアーティストが音楽をやってるのを聴くっていうより、“自分の音楽の中にマイケルがいた”って感じだったんで、他のアーティストとは違う、不思議な感覚があって。“自分もこういうことをやりたいんだ”、“自分はこういう人になりたいんだ”、“こういう唯一無二のオリジナルな人になりたいんだ”って思わせてくれた人。自分の人生の指針、コンパスみたいなものをくれたってイメージがあるので、他のアーティストとはやっぱりちょっと違う存在だなって思いますね

――もしアルバムを一枚選ぶとしたら?

うーん…………(唸る)。でもやっぱり、『HIStory』ですかね、ベスト盤とオリジナルの2枚組になってるし。ずっと持ちまわって……今でも家にあるんですけど、ボロボロなんですよ(笑)。どこに行くにも持っていったんで、中の爪とかも折れまくってて、今CDプレイヤーに入れたら音飛びまくるんじゃないかって(笑)。でも、『HIStory』はあの銅像のジャケットも子供ごころに目に焼きついてるし、思い入れがありますね

――ちなみに、今ちょうどマイケル&ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)の“Love Never Felt So Good”が流れているんですが、亡くなってから出たアルバムはどういう風に受け止めていますか?

正直、最初は亡くなったって言われてもあまりピンとこなくて。日々聴いているマイケルの音楽は変わらずあるわけだし。どうしても、なんかどこかにいて、今でも楽しく歌って踊ってるんじゃないかな、ってどこかで思ってたんですよね。

 その時に、いろいろ出るわけじゃないですか。でも、自分が(亡くなったというのを)受け入れきれてないぶん、どうしても聴く気にあまりなれないというか……“マイケルが触れてない、マイケルのもの”みたいな感じに見えちゃって。マイケルがいないところでマイケルのものが扱われているのが、ちょっと複雑で。1年、2年ぐらいは、(死後に)発売されたものはあまり聴けなかったですね。もちろん『THIS IS IT』とかは観ましたし、あのタイミングでいろいろ出た映像も観たんですけど、どうしても“乗っかってきてるな”って感じがあって。マイケルがいなくなったから話せる事実、だとか。

 だから最初は、『うーん』って感じだったんですけど……それこそ、(聴くようになったのは)この曲(“Love Never Felt So Good”)ぐらいからじゃないですかね。これはビデオの力も強かったと思うんですよ。自分の勝手な気持ちですけど、やっとマイケル愛に溢れるものが出てきてくれた、って。本当にマイケル好きな人たちが集まってるんだな、って感じたので、まず最初に、よかったな~!という気持ちになりましたね

続けて流したのは、ジャネル・モネイ(Janelle Monae)が歌う“Smile”。喜劇王チャーリー・チャップリンが『モダン・タイムス』のために作曲した曲が元で、後に歌詞が付いてナット・キング・コールからマイケル・ジャクソンも歌った名曲だ。
三浦大知とチャップリンといえばこの5月、彼はNHKドラマ『トットてれび』にチャップリン役で出演し、満島ひかりと共演したことが話題になった。

――あのチャップリンの動きは、映像を観て研究したり?

元々(チャップリンが)好きなのもありましたし、一応DVDだったりは持ってたりはしてたんですけど。急にひかりから電話が来て、『チャップリンやってほしいんだけど』って言われたんですよ。ひかりも女優として第一線でやってて、僕も音楽をやってて、どこかでひかりと一緒にできる機会があったらな、とは思っていたので、こんな機会はまたとないだろうなと思って、やらせていただいたんですけど。

 その時に、やるからには一応いろいろ観て……と思ってたんですけど、ひかり的には、あまりチャップリンを模倣しようとしないでほしい、というのがあって。三浦大知なりに解釈して、三浦大知らしくやってくれたほうがいいと思うんだよね、って言ってくれたんで、そんなに予習はせず。もちろん、“こういう動きはチャップリンっぽいな”とか、“意外とチャップリンって笑顔がないんだな”とか、そういうのはいろいろ観て思ったりはしたんですけど、それを踏まえた上で、自分らしくできればいいかな、とは思いました

――いままでにない体験だったと思いますが、反響はどうでしたか?

反響はありましたね。やっぱり、白塗りでちょびヒゲで……(笑)。なかなかインパクトはあったと思うので(笑)反響はありました。『三浦大知くんって、こんなことするんだ』とか(笑)、新しい!とか、面白がってくれた人がたくさんいたので、それはやってみてよかったですね。やっぱり、やってみないと分からないことってたくさんあるじゃないですか。ひかりには、新しい景色を見せてもらったな、と。そして改めて、ひかりのやってる仕事ってすごいなと思いましたね。自分は、ステージというか、“ライブを撮られている”という感覚だったので、そんなに“演技をした”ということではないし、俳優さんがどうとかはまったく分からないですけど、ああいう世界で生きているひかりを改めて尊敬しましたし、すごくいい経験でしたね

――ミュージカルとか舞台、映画なんていうのは普段からよくご覧になります?

映画だったりドラマだったり、気になったものはチェックするようにはしてます。でも、あんまりチェックし過ぎないようにはしてますね。自分がキャッチできるくらいの範囲で、どうしても気になってしまうものは自分につながったりするので観ますけど。

 僕はすごく影響を受けやすいタイプだと思うんですよ。一番最初にマイケルに出会った時に思ったんですけど、『マイケルはなんでも吸収して自分のものにする人なんだな』ってイメージがあるので、自分も柔軟でいれたらいいな、と思っていて。いろんな人の意見を聞いたりしながら、“じゃあ三浦大知だったらそれをどうするか”って考えるタイプなので。すごく観すぎると、影響が出てきすぎちゃう気がしていて。自分が気になったものはいくようにはしてますけど、あまりそこに固執しすぎないようにはしてます」(→ P2 「それまでは自分の中でジャッジしていたけど、ナーヴォと出会って、実現可能か不可能かは別としてまず言ってみる、という風に変わった」へ)