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青野紗穂 @aono_saho interview / 「R&Bを全然知らないティーンの子にもR&Bの魅力を知ってほしい」

現役女子高生シンガー、青野紗穂。フジテレビ系列の音楽番組『水曜歌謡祭』に「水曜シンガーズ」のひとりとしてレギュラー出演していることでも知られるこの新人が、Nao'ymtや福原美穂、U-Key zoneら強力な制作陣を迎えて2015年7月8日に自身初となる配信限定EP『INTRODUCTION』をリリースした。弱冠5歳でレッドマンを聞いてダンスを始め、マイケル・ジャクソンのお嫁さんになりたかったという彼女が、iTunes R&Bチャートで2位を獲得したこのEPから、14歳で立ったアポロシアターのステージや、自身の音楽ルーツまでを語る。同年代にもっとR&Bやヒップホップの魅力を知ってもらいたいという17歳の素顔に迫る。

取材・文/末崎裕之 hiroyukisuezaki (bmr)

5歳の頃にレッドマンを聴いて、最初はがっつりヒップホップでした

――bmrを以前からチェックしてくれてるということですが、昔からR&Bやヒップホップが大好きだった?

「そうなんです。5歳の頃にダンスを始めたんですけど、その時に初めて聴いたのが……レッドマン(Redman)だったかな。そんな感じの部類で。それにすごく魅力を感じてから……徐々にニーヨ(Ne-Yo)とかビヨンセ(Beyonce)とかアギレラ(Christina Aguilera)とか、R&Bに移行してきました。最初はがっつりヒップホップでしたね」

――それは、お父さんなりお母さんが聴いてたとか?

「いや、うちの家系は全然音楽する人いなくて。しかも、歌うとか聴くとかもあまり無くて。私が昔はびっくりするぐらい引っ込み思案だったんです。人と喋れなくて、親の後ろに隠れて『あ、どうも……』みたいな感じで(笑)。親がそれじゃいけないって思ったみたいで、『ダンスとかいいんじゃない』って思ったらしく、それで通わせてもらったんです。何個か行ったんですけど、一番最後に行ったのが、ニーヨとかレッドマンとか流れてるところで、一番そこが気に入ったんですよ。それでお母さんに頼んで、『そこに行く!』って」

――『そこに行く!』って自分で言ったのが5歳ぐらいってこと?!

「5歳……4歳ちょいぐらいですかね。で、5歳になった頃から通い始めて。その先生がびっくりするぐらい、“ザ・R&B!”みたいな人で。LB(LB-03)とか着てる……モロなファッションの感じ。髪の毛チリチリでおっきい金の輪っかしてみたいな、すんごい濃い人だったんですよ。で、その人がビヨンセに憧れてて、ビヨンセがするファッションとか髪型とか全部真似してやってた人だったんですけど、私はその先生にすごい憧れて、真似してました。ダボダボのパンツ履いてみたりとか、おなか出す服着てみたりとか。

そうそう、先生がカッコいい帽子かぶってたんで真似したかったんですけど、家を探すとラーメン屋さんでもらった帽子しかなくて(一同大爆笑)、それをブッカブカなのにカッコいい風にかぶって踊ってる写真とかあります(笑)。その時は本当に真似したくてかぶってて、『踊ってたらラーメン屋のロゴもカッコよく見える』って踊ってました(笑)。そこが原点ですね(笑)」

――(笑)。それで、歌い始めたきっかけは?

「ダンスの先生のところでチームを組んでて、いっぱいコンテストに出てたんですけど、私の父が2007年に、avexの〈キラット エンタメ チャレンジ・コンテスト〉に応募しようって。ダンスのほうは落選しちゃったんですけど、モデルは受かったんですね。特別賞をもらって、『avexに入るとダンス、タダでできるよ』みたいな感じで言われて。『え、好きなことタダでできるの?』みたいな(笑)。だったら通おう!って。

 それで、モデルも並行してやりましょう、ってことで最初はモデルでやってたんですけど。モデルのテストの待ち時間に鼻歌歌ってたら、スタッフさんから『紗穂、歌やってみなよ』って言われて。でも、『え~、歌!?』って感じで。私はけっこう音痴だって自分で分かってたんで『歌はなぁ~』と思ったんですけど、『楽しいですかね?』って訊いたら、『楽しいよ!』って言われて、『楽しいならやります!』って(笑)。めっちゃ単純だったんです(笑)。それが2009年ですかね。それまではダンスとモデルだけでした」

――ホイットニー・ヒューストン(Whitney Houston)もモデルをやってましたが、ホイットニーとの出会いは

「歌をやり始めてから、私の母が『ボディガード』のDVDを持ってて、それを観てホイットニー・ヒューストンさんがハンパなくカッコよくて。それまでは家で、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんの“Beat It”と“Thriller”が流れてて、『私はこの人のお嫁さんになる!』って決めてたんですけど(笑)、『ボディガード』観てからはホイットニー・ヒューストンさんヤバい!って感じになりましたね」

――その頃ってじゃあ、日本の曲は聴いてなくて、洋楽一辺倒だったんですね?

「本当に(邦楽は)聴いてなくて(笑)。歌のレッスンをしようってなったときに、邦楽を1曲持ってきてくださいって言われたときにすごい焦りました(笑)。『どうしよう……何がある……?』って。とりあえずTSUTAYA行く、みたいな(笑)。中島美嘉さんの“LIFE”を歌いましたね。その時お姉ちゃんが聴いてて。お姉ちゃんはまったく洋楽聴かなくて、日本の曲ばっかり聴いてたんで、お姉ちゃんに訊きながら(笑)」

―『水曜歌謡祭』にレギュラー出演していますが、それだと知らない曲が多いんじゃないですか?

「それがけっこう知ってるんですよね。同じ年ぐらいの子も出てるんですけど、その子よりかは知ってる曲が多いです。それはきっと、母がカラオケ行ったときに歌ってるのを聞いてるからだと思います(笑)。

 でも、今よりひと昔前のほうがいいな、羨ましいなって思います。環境とか……歌もそうだし、歌詞も、音楽も。好きですね。今のもキラキラしてていいと思うんですけど……今って一週間くらいで“次、次”ってなっちゃうじゃないですか。やっぱり何年聴いても飽きない曲ってすごいなって思います。私が日本の音楽で憧れてる時代が『水曜歌謡祭』に詰まりすぎてて、毎回コンサートに行ってる感じですね。自分もコーラスで歌わせてもらってるんですけど(笑)。たまにリハーサルの時は魅入ってしまって、ついつい顔が魂抜けたみたいになったりして(笑)」 (→ P2に続く)