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スペシャル座談会 / R&Bコンピ『bmr presents The Truth』の真実

bmr監修のもと、「日本のR&Bシーンの真実」を伝えるジャパニーズR&Bコンピレーション・アルバム『bmr presents The Truth -Japanese R&B Collection- selected by Shintaro Nishizaki』が2月18日に発売。アルバム・リリースに際して、参加アーティスト(ON Tyme、Tina、TSUYOSHI、BIG BANG THEORY)によるR&B座談会が行われ、思い思いに音楽感を語ってくれた。

取材・文/西崎信太郎 写真/高橋和之

今は音楽の楽しみ方が多様化しているから、逆にR&Bって言いきっちゃうのはカッコいいと思う――Tina

B-R「僕らは、ジャンルは気にしないんですよ。『どのジャンルですか?』って聞かれるのが実は困るんですよね。僕らの音楽を聴いてくれるリスナーの方が、自由に聴いてくれるのが何より嬉しいです」

B-ら「ジャンルって、レコード屋でレコードを探すときの目安くらいでしかないっていう感覚ですね」

Ti「私も、今まで自分発信で『私はR&Bシンガーです』って言うことがほとんどなくて、いつでも『シンガー』という表現をしていて。勿論、私がデビューした頃のR&Bディーヴァ・ブームがあったからこそ今の自分があると思っているんですけど、自分の歌はR&Bだけじゃない要素もありましたし、『シンガー』という肩書きが自分ではしっくりきていて。身近にヒップホップ・シーンの方との交流も公私共にあったりして、作品でもよくご一緒させていただいたりしていましたし」

今「アシャンティ(Ashanti)的なね(笑)」

Ti「そうそう(笑)。私の世代だとメアリー・J.ブライジ(Mary J. Blige)のようなヒップホップ・ソウル的なイメージで、洗練されたR&Bっていうよりゴリゴリした雰囲気の方が自分にとってはしっくりきますね」

O-今「僕らが指すR&Bって、80年代後半くらいからのサウンドだよね。レディ・フォー・ザ・ワールド(Ready For The World)とかルーサー・ヴァンドロス(Luther Vandross)でギリギリみたいな。それ以前のサウンドはソウルだと思うから。
 常に進化していて音が多様化しているヒップホップと比較すると、ニュー・ジャック・スウィングが生まれて、90年代にジョデシィ(Jodeci)のようなボーカル・グループが出てきて、ヒップホップ・ソウルが生まれて……ティンバランド(Timbaland)のチキチキ系が流行って……今のアッシャー(Usher)やニーヨ(Ne-Yo)っていう流れで見ると、ある程度は音に一貫性はあるし、ある意味チキチキ系辺りのサウンドがR&Bの先端だったのかなって思います。もしかしたら、また5年後や10年後にまたチキチキ系が流行るかもしれないけど、リスナー目線で見ると『次は、音が進化するんじゃなくて、また90’sに戻るんだ』っていう感覚。
 メタルもそうだよね、基盤となる基礎ジャンルみたいなのがいくつかあって、それがグルグル回っている感じ」

TS「最近思うのは、同じR&Bでもバンドでやるか、打ち込みでやるかによってジャンルが変わるのかなって思いますね。使う機材によってジャンルが変わるみたいな。らゆう君はバンドもやっていたもんね」

B-ら「僕は元々パンクをやって、そこからブルースをやって、ファンクをやって、ラップを始めたんです。DJクイック(DJ Quik)に出会って『サンプルじゃなくてもヒップホップって成り立つんだ』って衝撃を受けまして」

O-今「なるほど。それは俺もダズ・デリンジャー(Daz Dillinger)を聴いてそう思った」

B-ら「R&Bはリズム&ブルースなので、もっと楽に構えられたら良いなって思いますね。R&Bの流儀や形式ってある程度決まっていると思うんですけど、さっきRowが言っていたみたいに、最終的に完成された音をどのように解釈するかは、リスナーの価値観に任せれば良いかなと思いますね。
 僕らは昨年アルバムをリリースしたんですけど、J-POPとしてリリースしたんです。でも、音は完全に黒い方だと思いますね。ここでベラベラ喋っている僕がラッパーですからね(笑)」

一同「(笑)」

O-今「完全にR&Bをやりきっているアーティストなんて、ジョニー・ギル(Johnny Gill)やジョー(Joe)くらいじゃない? アッシャーやニーヨもジャンルはクロスオーヴァーしているし。さっきジャンルのカテゴライズが無いとかっていう話をしていたけど、僕らON Tymeは『R&Bデュオ』ってあえて言っている。僕は作家としては何でもやるんだけど、ヨシマサは本当にR&B命っていう男だから、逆に差別化として『R&Bデュオ』として打ち出してますね」

Ti「なるほどね。今だからこそそれは良いと思うし、私のデビュー時の頃と比べても、全く意味が違うしね」

O-今「多分、R&Bっていう打ち出しをして売れた最後のアーティストってCHEMISTRYでしょ。若い世代は、そのCHEMISTRYを知らない世代になってきているから、逆にR&Bっていう言葉が斬新に響くかなって」

Ti「より多くの人に聴いてもらいたいって思えば思う程、ジャンルをカテゴライズする事は逆の意味もでてきたりする場合もあるけれど、今は音楽の楽しみ方が多様化しているから、逆にR&Bって言いきっちゃうのはカッコいいと思う。『R-35の方対象です!』みたいな(笑)」

O-今「それいいね!一歩進んで、R-36にしちゃうとか(笑)微妙に高いみたいな(笑)」

一同「(笑)」