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De La Soul

De La Soul

デ・ラ・ソウル

ヒット曲を列挙すればいとまが無い程のベテランとなった2MC/1DJのユニット。ジャングル・ブラザーズ(Jungle Brothers)やア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest)らと共にネイティブ・タン(Native Tongues)の構成メンバーであり、オールド・スクールからのパーティスタンスを的確に受け継ぎつつも、独自のユーモアセンスやサウンドを打ち出して行き、10年以上にわたり常にオリジナルであり続けているグループである。

メンバーはポス(Posdnuos)とトゥルーゴイ(Trugoy)、メイス(Mase)の3人。80年代に出会い、後半に制作した”Plug Tunin’”がステッツァソニック(Stetsasonic)のプリンス・ポール(Prince Paul)の耳に入ると、プリンスの紹介でTommy Boyとの契約を結ぶ。1989年にリリースされたファーストアルバムの”3 Feet High and Rising”は、そのコミカルなアルバム構成と小難しくなく聴こえるが何重にも別のサンプルが練りこまれた緻密なサウンド、そしてパーティノリだがちょっとオタクっぽくもあるリリックが満載の傑作アルバムであり、シーンに変革を与えた意味でも評価の極めて高いヒップホップクラシックである。ポップスシングルチャートでも40位以内に食い込んだ”Me, Myself & I”や、”Say No Go”に”Buddy”等、シングル群もいずれもヒットし、今現在もクラブでローテーションに入っている。

’91年には前作の路線をさらに突き詰めた2ndアルバム”De La Soul Is Dead”をリリース。ファーストシングル”Ring Ring Ring(Ha Ha Hey)”をはじめとし、”Roller Skating Jam Named “Saturdays”"や”Keepin’ the Faith”等のクラシックシングル達は当然ヒットしているのだが、前作よりもヒップホップ業界やコミュニティをパロディと共に風刺しているアルバムは、一般的な印象としてデイープかつ強烈であり過ぎた感もあり、大勢においてはファーストアルバム程の評価を得られなかった。その後にリリースされた3rdアルバム”Buhloone Mindstate”(’93)も同様に、セールス・チャート的には上位に食い込むことはなかったものの、シーンにとってはマイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の”I Can’t Help It”をサンプルした”Breakadawn”というクラシックを残しており、スチャダラ・パーや高木完が参加していることで、日本でもこの時期を境にしてヒップホップリスナー以外にもファン層を広げている。

3年のブランクを空けた’96年、4枚目のアルバム”Stakes is High”をリリース。デビュー当時から音楽的にもリリック的にも劇的に変化していったシーンを見据え、プロデューサーにジェイ・ディーらを迎えたタイトルトラックや、そのカップリングでコモン(Common)をゲストに迎えた”The Bizness”、”Itzsoweezee”や”4 More”、”Supa Emcees”等、楽曲的に充実した内容のアルバムではあったが、セールスとしては今ひとつ。しかし、”Stakes is High”のDJスピナ(DJ Spinna)によるリミックス等の傑作がアナログのみでリリースされており、やはりオールドスクール〜ニュースクールを通過してきたクリエイターを中心に評価が高い。

さらに4年間のブランクを空けて望んだ5thアルバム”Art Official Intelligence: Mosaic Thump”でも根本的なスタイルは変えておらず、サウンドのスタイルもメジャーなソレとは一線を画すものでありながらも、レッドマン(Redman)を客演に迎えたファーストシングル”Oooh”はグラミーにノミネートされる程に大ヒット。続くセカンドシングルの”All Good?”ではチャカ・カーン(Chaka Kahn)をゲストヴォーカルに据え、こちらも”Oooh”に負けるとも劣らないヒットとなり、アルバムもセールスを伸ばしてビルボードチャートでも9位に入った。翌年に続いた6枚目のアルバム”Art Official Intelligence: Bionix”(’01)でも、タイトル通り前作のコンセプトを継承しつつも、シー・ロー(Cee-Lo)やBリアル(B-Real / Cypress Hill)、ジェイ・ディー(Jay Dee)やスリック・リック(Slick Rick)等のゲストさらに多彩なゲストを迎え、シングル”Baby Phat”もヒットしたが、このアルバムを境に10年以上にわたるTommy Boyとの契約は終了してしまう。

アナログのみのEP音源”Clear Lake Auditorium”やマイナーレーベルからのリリース、ブートレグ等が多数有り、キャリア中、各人で客演として多方面にも参加。2004年には7枚目のフルアルバム”The Grind Date”をインディーレーベルSanctuaryからリリースしている。さらにはN.E.R.D.の”She Wants to Move”のRemixバージョンにゲストとして参加し、その存在を若いリスナーにも改めて知らしめている。ジャングル・ブラザーズ同様、ニュースクールのスタイルを築き上げた一員としてシーンの隆盛を常に第一線付近で体験し、ベテランの域に達していながらインディーに身を落とすも、今もなおスタイルを曲げる事無くリリースを続けている貴重なグループである。