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A Tribe Called Quest

A Tribe Called Quest

ア・トライブ・コールド・クエスト

グループの名付け親はジャングル・ブラザーズ(Jungle Brothers)のアフリカ・ベイビー・バンバータ(Afrika Baby Bambaataa)。MCを担当するQティップ(Q-Tip)とファイフ・ドーグ(Phife Dawg)にDJのアリ・シャヒード(Ali Shaheed Muhammed)、という2MC/1DJ(第4のメンバーとされるジェロビ(Jarobi)については後述)のスタイルで1988年にマンハッタンの学校にて結成。アフリカ・ベイビー・バンバータ、クイーン・ラティファ(Queen Latifah)らが発起人となって結成された「ネイティブ・タン(Native Tongues)」というHip Hop史上で最も重要な集団の1つに属す事となり、翌年にはデビューシングル”Description Of A Fool”、1990年にはファーストアルバム”People’s Instinctive Travels”をリリースする。”Bonita Applebum”や”Can I Kick It ?”のヒットを背景に、そこから「ニュースクール」と呼ばれるHip Hopの時代区分を駆け抜け、解散まで常に先端 / トレンドセッターの位置に留まっていく。

1991年にリリースされた2ndアルバム”The Low End Theory”は、ジャズ・ベーシストの重鎮ロン・カーターを客演に招き作られた”Verses From the Abstract”等や、その名の通りジャジーなサウンドの”Jazz (We’ve Got)”等にリリース後の評価は集中し、リスナーの幅をHip Hopの枠を超え更に多方面に広げる結果となったが、同時に「Jazz Hip Hop」なるカテゴライズをシーンの一面として巨大化させ、その中に括り閉じ込められる事になる。が、1993年にリリースした3rdアルバム”Midnight Marauders”では、そんな批評やプレッシャー等もどこ吹く風といったように”Oh My God”や”Award Tour”、”Electric Relaxation”等のヒットを飛ばし、同時にまた更に新しいプロダクションスタイルと音楽の方向性を提示した。

1996年リリースの4thアルバム”Beats, Rhymes and Life”以降は、トニー・トニー・トーン!(Tony Toni Tone!)のラファエル・サディーク(Raphael Saadiq)や、ファーサイド(The Pharcyde)のプロデュースで一躍シーンの先端に躍り出たジェイ・ディー(Jay Dee)らと共にQティップとアリが結成したプロダクションユニット「ウマー」(The Ummah)によるサウンドプロダクションが軸となり、サンプルを単純にループするだけではなく、音色自体にそれまでのHip Hopには無かったサウンド処理を施すことにより、よりスタジオ的でミニマルなサウンドを主体にするようになる。が、決してサンプリングという手法を捨てた訳ではなく、このアルバム収録の”Jam”や1998年リリースの5thアルバム”The Love Movement”からのシングル”Find a Way”のように、サンプルをしっかりと前面に押し出した曲もある。

上記の4th/5thアルバムにおける革新性のあるプロダクションは、後にクリエイターを中心に改めて高評価を受けるものの、当時はリスナーの趣向とシーンの本流から遠ざかる結果となり、5thアルバムからの”Like It Like That”はプロモーションカットをするも正規に発売されることはなく、以後解散となる。

解散後は、Qティップがソロアルバム”Amplified”や”Kamaal The Abstract”なる変名プロジェクトを、ファイフはソロアルバム”Ventilation: Da LP”をリリース、アリは先述のラファエル、元アン・ヴォーグ(En Vogue)のドーン・ロビンソン(Dawn Robinson)と組んだルーシー・パール(Lucy Pearl)等でそれぞれ活動。2003年には企画LP”Violator 3″に収録された”I C U (Doin’ It)”にて一時的な形ながらも再結成をし、客演のエリカ・バドゥ(Erykah Badu)とともにHip Hopファンを大いに沸かせた。

1998年までに計5枚のオリジナルアルバムと、正規発売されなかった物も含めると15タイトル以上にものぼるシングルを残し、解散した今でも、そのシングル群を中心にクラブで毎夜プレイされ続けている怪物グループである。なお、1stアルバム時にグループの1員とされていたジェロビは、Qティップ曰く「浮動小数点のような存在で、時々加わるんだ」という感じだったそうだ。