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En Vogue

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アン・ヴォーグ

90年代に歌の実力とルックスを兼ね備えた女性R&Bグループの先駆けとして大活躍、世界累計2000万枚以上のアルバム・セールスを誇る「ファンキー・ディーヴァズ」。90年代に“Hold On”、“My Lovin’ (You’re Never Gonna Get It)”、“Free Your Mind”、“Don’t Let Go (Love)”などのヒットを生み、今なお女性R&Bグループのひとつの理想型として大きな影響を与える。

テリー・エリス(Terry Ellis)、ドーン・ロビンソン(Dawn Robinson)、マキシーン・ジョーンズ(Maxine Jones)、シンディ・ヘロン(Cindy Herron)の4名で結成されたアン・ヴォーグは、元々は、クラブ・ヌーヴォー(Club Nouveau)のメンバーとしても活躍していたフォスター&マッケルロイ(Denzil Foster & Thomas McElroy)が、1988年にAtlantic Recordsから発表した『FM2』でお披露目したグループ=ヴォーグを前身とする。全員がオーディションで選出され、当初の構想では3人組だったが、別会場でオーディションを受けたテリー・エリスも合格し、4人組となったという。

モデル顔負けのゴージャスなルックス、それぞれがリードを執ることのできる卓越した歌声、さらに4人によるハーモニーを武器に、ヒップホップやR&Bの当時のトレンドと、クラシックで伝統的なガールズ・グループのスタイルを絶妙なバランスで融合したアン・ヴォーグは、1990年に発表されたデビュー・アルバム『Born To Sing』から“Hold On”が米R&Bチャート1位、シングル総合チャート最高2位の大ヒットとなり、“Lies”、“You Don’t Have To Worry”と続けてR&Bチャートの首位を奪取。『Born To Sing』はプラティナム・アルバムとなり、瞬く間に人気グループとなった。さらには1992年に発表したセカンド・アルバム『Funky Divas』からは、“My Lovin’ (You’re Never Gonna Get It)”(全米2位/R&B1位)を筆頭に、“Giving Him Something He Can Feel”(全米6位/R&B1位)、“Free Your Mind”、(全米8位)、“Give It Up, Turn It Loose”(全米15位)とヒットを連発。『Funky Divas』は翌年3月までにアメリカだけで300万枚を超える大ヒット作となり、グループ最大のヒットとなった。

1993年には、ソルトゥン・ペパ(Salt-N-Pepa)と組み、リンダ・リンデルの68年曲を“Whatta Man”としてリメイク、これも全米シングル総合チャート最高3位(R&B3位)とヒットを記録し、さらには1996年に発表した“Don’t Let Go (Love)”が全米シングル総合チャート最高2位(R&B1位)となる大ヒットに。しかし直後にドーン・ロビンソンが脱退を表明、1997年に発表されたサード・アルバム『EV3』はほぼ3人での作品となった。

Elektra Recordsに移籍し、2000年には『Masterpiece Theatre』を発表。クラシックなどのメロディを大胆に引用したコンセプチュアルな作風で驚かせたが、ティンバランド以降のR&Bをフォスター&マッケルロイ流に咀嚼した“Riddle”の空振りもあって、アルバムは不振に終わる。2001年にはマキシーンが家族との時間を過ごしたいとの理由から脱退。代わりのメンバーとしてアマンダ・コール(Amanda Cole)が加わり、テリー、シンディ、アマンダの3人組として2002年にクリスマス・アルバム『The Gift of Christmas』をインディ・レーベルからリリースするが、オートチューンを使ったユーロ・ダンス調のアレンジも飛び出すなど、アン・ヴォーグらしからぬ作風でファンを戸惑わせた。その後アマンダ・コールが脱退。かつてロドニー・ジャーキンス(Rodney Jerkins)のレーベルと契約していたことで知られるローナ・ベネット(Rhona Bennett)が新メンバーとして加わる。2004年2月に、テリー、シンディ、ローナの3人組として『Soul Flower』を発表。インディからのリリースということもあり、大きなヒットとはならなかったが、“Ooh Boy”が米アダルトR&Bエアプレイ・チャートで最高22位を記録するなど好評を得、2005年には来日公演も行っている。なお、2004年後半からマキシーンがグループに復帰、一方でシンディが妊娠のため一時的にグループを離れており、2005年7月に名阪のブルーノートで開催された来日公演や2006年2月にコットンクラブで開催された来日公演も、テリー、マキシーン、ローナという組み合わせだった。テリー自身は、2003年にもトニー・トニー・トニー(Tony! Toni! Toné!)の来日公演のスペシャル・ゲストとして来日している。

この2005年には、ドーンも含めたオリジナル・メンバー4人が揃ったリユニオンが計画され、9月に〈VH-1′s Hip Hop Honors〉でソルトゥン・ペパと共にパフォーマンスを披露。またスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の“So What The Fuss”のバックコーラスを務め、ミュージック・ビデオにも4人が姿を見せた。この時期、レーベル契約やマネジメント契約なども手にし、本格的に4人での再活動を目指してたものの、ドーンが脱退。契約は失う形となったが、代わりにローナが再び戻り、4人組で活動を再開。2008年2月のビルボードライブでの来日公演もこの4人で行われた。

2008年6月には〈BET Awards〉でアリシア・キーズ(Alicia Keys)が企画したガールズ・グループ・トリビュートのコーナーにアン・ヴォーグも出演、この際ドーンが戻りオリジナル・メンバー4人がふたたび顔を揃える。これをきっかけに再度、4人でのリユニオンが動き出し、Rufftown Recordsと契約、2009年にはニュー・アルバムのレコーディングも伝えられ、『Born To Sing』20周年を記念したワールド・ツアーを敢行。ビルボードライブでの来日公演も行われた。しかし、結局またもドーンが脱退することに。オリジナル・メンバー4人での新作レコーディングは未完に終わる。2011年秋には新曲“I’ll Cry Later”をラジオ局に配布し、再始動しつつあったが、その後さらにマキシーンが脱退することに。2012年7月には、脱退したドーンとマキシーンがふたりで「アン・ヴォーグ」を名乗ってツアーを行う予定だと発表。ここからテリー&シンディと、ドーン&マキシーンの対立が鮮明化していき、両者は決定的に断絶。法廷闘争にまで発展し、2013年にはテリー&シンディ側に「アン・ヴォーグ」というグループ名の使用権があると結審した。

分裂騒動を経て、テリー&シンディは、ローナを迎えてアン・ヴォーグの活動を継続。2014年にインディ・レーベルのPyramid Recordsと契約し、米TV局のLifetimeでクリスマス特番『An En Vogue Christmas』を放送するのに合わせ、以前にもカバーした“O Holy Night”の新レコーディング版や、“Emotions”、“A Thousand Times”の3曲のシングルを発売した。一方でデビュー25周年を迎えた2015年には、当初オリジナル・メンバー4人で新作を発表するため契約していたRufftownに契約違反で訴えられ、最終的に権利を所有するRufftownが、2011年にドーン抜きで発表した“I’ll Cry Later”などを含む当時のレコーディング音源を4曲入りのEP『Rufftown presents En Vogue』として2015年4月に発売した。

こうした紆余曲折はあったものの、2015年9月、公演中にニュー・アルバムを予告。2016年4月には、『Electric Café』という新作からのリード曲という扱いで、“Déjà Vu”が発売された。続けて2017年5月になってeOne Musicとの契約を発表。あわせて、彼女たちが結成されたオークランドつながりでもあるラファエル・サディーク(Raphael Saadiq)のプロデュースによる“I’m Good”を正式な第1弾シングルとして発売する。さらに、同年11月には、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)がゲスト参加した“Have A Seat”、12月には、ニーヨ(Ne-Yo)がソングライティングを手がけた“Rocket”を発表。そして『Electric Café』を2018年3月30日に発売すると告知する。

Rocket”はじわじわとR&B系ラジオでのエアプレイを獲得し、3月3日付の米アダルトR&Bエアプレイ・チャートで10位まで上昇、トップ10入りを成す。1997年3月の“Don’t Let Go (Love)”以来、実に21年ぶりに同チャートでトップ10入りを果たした。さらに米R&B/ヒップホップ・エアプレイ・チャートでも、2月24日付チャートで42位に初登場。翌週にはトップ40入りを果たし、1997年8月の“Whatever”以来、およそ20年以上ぶりに同チャートでトップ40入りとなった。

そして当初の3月30日発売から1週遅れとなる4月6日に、待望の新作『Electric Café』を発表。2004年2月に発表された『Soul Flower』以来、14年以上ぶりのオリジナル・スタジオ・アルバムとなる。アルバムは、テリー、シンディ、ローナの3人にフォスター&マッケルロイがエグゼクティヴ・プロデューサーとして名を連ね、フォスター&マッケルロイが7曲をプロデュースしている。