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正体を隠したまま活動しているミステリアスな新進女性R&Bシンガー。DJ・キャンパー(DJ Camper)が全面的にバックアップしている。アーティスト名は、「Having Everything Revealed」の略。ピアノ、ギター、ベース、ドラムを操り、自らプロデュースも行う。14歳から音楽業界に入り、アリシア・キーズ(Alicia Keys)をメンターとしているという。

H.E.R.は、DJ・キャンパーがエグゼクティヴ・プロデューサーを務めるプロジェクトという形で、2016年9月にメジャー・レーベルのRCA RecordsからデビューEP『H.E.R., Vol. 1』をリリース。すると、アリシア・キーズ、アッシャーワイクリフ・ジョンなど数多くのアーティストたちがこぞってSNSで紹介し始めたことで一躍話題に。また、ドレイク(Drake)以降の気だるいアンビエント的な空気やラップ・シンギング、またブライソン・ティラー(Bryson Tiller)のようにR&Bヒットのサンプリングや引用を織り込んだ歌をトラップ・ビートに乗せて聞かせる「トラップ・ソウル」などのトレンドを見事に昇華した『H.E.R., Vol. 1』は音楽そのものが高い評価を受け、NPRでは「あなたが聞き逃している2016年の必須R&Bアルバム5作」の筆頭に挙げられた。

2017年6月には続編EP『H.E.R., Vol. 2』を発表。ブライソン・ティラーの北米ツアーへの参加、〈BET Experience〉、〈ASCAP Rhythm & Soul Music Awards〉といった公の舞台への出演、初めてのミュージック・ビデオの公開など徐々にそのベールを脱いでいった。2017年10月には、ダニエル・シーザー(Daniel Caesar)との“Best Part”なども収録されたEP第三弾『H.E.R., Vol. 2 – The B Sides』を発表と同時に、これまで発売した楽曲を網羅した全21曲のフル・アルバム『H.E.R.』をリリースしている(12月に発売されたLP盤は、第一弾と第二弾のみ収録)。同年11月には、初めて自身がヘッドライナーを務めるツアー〈The Light On Tour〉を開催。また、経済誌フォーブスによる「30 Under 30」(30歳以下の重要人物30組)の音楽部門で30組のひとりに選ばれるなど注目度を増している。

その正体は、1997年生まれのギャビー・ウィルソン(Gabi Wilson)であるとされる。14歳でRCA Recordsの契約を勝ち取ったギャビー・ウィルソンは、アリシア・キーズを発掘したジェフ・ロビンソン(Jeff Robinson)によるニューヨークの音楽プロダクション/レーベル、MBK Entertainmentに所属しており、「H.E.R.の長年のマネージャー」がジェフ・ロビンソンであることがLA Weekly紙の記事で明言された。また、H.E.R.がカバーしたドレイクの“Jungle”が元々はギャビー・ウィルソン名義で発表されたものであったり、著作権管理のデータベース上にH.E.R.の曲のソングライティング・クレジットにギャビーの名が載ってしまっていたりという点も指摘される。2017年11月に、「30 Under 30」音楽部門のひとりにH.E.R.を選出したフォーブス誌は、「そう、R&BセンセーションのH.E.R.はギャビー・ウィルソン」と題する記事まで発表している。

ギャビー・ウィルソンはカリフォルニア州ヴァレーホ出身。フルネームをガブリエラ・ウィルソン(Gabriella Wilson)という。父親がカバー・バンドをやっており、リビングでリハーサルなどをやっていた関係で、幼い頃からギター、ピアノ、ドラムに触れていた。特にギターをメインの楽器としている。子供の頃から父親のバンドでステージに立っていたという。また、9歳の時にニック・キャノン(Nick Cannon)監督TV映画『School Gyrl』(2010年放送)にアンジー・ストーン(Angie Stone)の娘役で出演するなど子役としても活動しており、10代前半には2010年の〈BET Awards〉で歌うなど幼い頃から才能を発揮。当初はウィル・スミス(Will Smith)のOverbrook Entertainmentに所属していたという。

その後、TV番組『The View』でアリシア・キーズの“If I Ain’t Got You”を歌ったことで注目を浴び、2011年に14歳の若さでRCAとのレコード契約を獲得。ポップ&オーク(Pop Wansel & Oak)制作でアイズリー・ブラザーズ(The Isley Brothers)“Between The Sheets”をサンプリングした“Something To Prove”で2014年にデビュー。様々な楽器を操ることができたことから「若きプリンス」とも呼ばれた。